第4回 ランクル70 中古車市場動向調査(2021年6月)

まえおき

前回のランクル70中古車市場動向調査は2020年12月。

前回は価格高騰と岐阜県に驚かされたが、その後の動きを確認すべく、半年振りに調査を行った。

※ここで取り上げるランクル70は、2014年に国内再販された、再販ランクル70、復刻ランクル70などと呼ばれる車である。(GRJ76K及びGRJ79K )

landcruiser70 bronco
凸凹斜面にオープンデフで挑むも苦戦する乱丸さんの79
landcruiser70 bronco
↑矢印さん76&所長76

今回も文体のテイストをレポートっぽく「である」調にしてます。「素人が偉そうに!」と怒りが込み上げる方→コチラ

この結果を見て、ご自身の愛車の価値を推測してウヒャウヒャ言うもよし。購入が遠ざかっていくと嘆くもよし。そんな価値はないのに何かの間違いだろうと憤慨するもよし。ここにある数字だけは紛れもない事実である。

調査結果

○前提条件等

★【今回】2021.6.19時点【前回】2020.12.20時点【前々回】2019.6.16時点 【前々々回】2018.7時点

★価格は車両本体価格(諸費用含まず)

★前々回、前々々回は450万円以上のものは特殊事情による異常値と判断して除外(→前回3件、前々回6件を除外。)していたが、前回、今回は異常値とするには台数が多いため除外せず。

★今回も中古車在庫はグーネットにあるものが全てという前提を置いての定点観測。個人売買など、掲載されていないものは当然漏れているので悪しからず。また、価格が「ASK」となっているものも除外している。

在庫台数・平均価格・平均距離

■在庫台数・平均価格・平均距離

まずは全体的な傾向を見ていく。

再販ランクル70全体での中古車在庫台数としては、前回の74台から35台、53%減少して39台となり、走行距離は約5千キロ減って平均3.04万キロ、平均価格は11万円、約3%上昇して458万円となっている。

台数は大幅減で、減少傾向は継続しており、ますます希少化していることが見て取れる。

約7000台が国内に存在することを考えると、在庫率は5%強。これが多いのかどうかは知らないのである。

ただ、中古車購入を検討している人に幸だったであろうことは、価格はほぼ横ばいとなり、この期間に極端な価格上昇はなかったということである。

2年程前までは200万円代も珍しくなかった状況からすると信じられない価格上昇が起こったのは間違いないが、今回は走行距離が減少する中でのほぼ横ばいだったので今後、走行距離が増えてくれば、再び値下がりに転じる可能性もあるだろう。

ちなみに、前回も書いたが、新車時の再販ランクル70の販売価格が標準的なオプション設定と一定の値引きなどを踏まえて330〜400万円程度(諸費用込350〜420万円程度)だったと思われる。

あえて、今の相場で中古車を買うことを正当化することを試みるとすると、以下のような考え方があるだろう。

走行距離が4~5万キロのランクル70はまだまだ慣らし運転といっていい水準で車としての劣化(減価)はほとんどない(と無理やり思い込む。)。

2015年にランクル70を新車で購入し、約6年間、普通にナンバーをつけて維持すれば、90万円(少なく見て15万/年×6年)ほどの維持費がかかるので、再販当時、380万円で購入して今まで維持するのには、少なくとも470万円ほどが必要となる。

そうならば、今、譲り受ける車が470万円ほどであっても仕方ない。

その間に走って楽しんだ分は、適度な慣らし走行と手間賃と思えばいいので、今の相場で買うのは、特段大きな損をしているわけではないだろう。

実にテキトーな考え方であるが、こう考えて、気が済む人が一人でもいて、気持ちよく中古車を購入していただければ幸いである。

さて、話を本題に戻して、前回の市場動向調査時に、価格高騰の要因として、以下の事項を挙げていた。

※括弧内は寄与度のイメージ

1 SUVブーム(30%)

2 季節需要(20%)

3 特定業者の強気の仕入れ(20%)

4 再々販の噂の立ち消え感からくる需要(20%)

5    丸目ランクル70オーナーの乗換需要(10%)

さらに、記事掲載後、読者の方から、

最近の価格高騰の要因はパキスタンなどで再販ランクルの輸入規制が解除されたので外国人が金額関係なく買い漁っているみたいですよ。(年式の関係で5月頃から)
特に車オークションでは相当の高値を付けなければ仕入れが出来ない状態みたいですよ。
車関係の仕事をしている外人に聞いた話です。

という情報をいただいたりもした。

果たして、何がここまでの価格高騰を招いたのか、その答えは定かではないが、やはり上に挙げた要因1、要因4,要因5は大きいのではないだろうか。

国内再販の可能性がかなり低くなっている(と個人的には思っている)状況にあって、わずか7000台しかないカクカク本格ヨンクのランクル70の需要が増える要因はあっても、減る要因は見当たらない。

それが本当なら、トヨタだって手をこまねいてみているはずはないので、再再販されるのではないかと言いたいところだが、需要があるといっても、他車種に比べればニッチな需要であるのもまた事実。

前回、10年振りの再販だったのにも関わらず、7000台しか売れなかったのだから。

例によって余計なことを大分、長く書いたので、需要増に係る暴論、推論はここまでとして、次に走行距離についてみていく事にする。

前回調査までは順調に走行距離が延びていたのだが、今回は一転して5000km近くも減少した。

要因は走行距離が1万キロにも満たないピックアップが8台も登場したこと。バンだけを見ると、順調に増加しているのが分かるはずだ。

ピックアップという国内初登場のレアさに着目して購入し、さほど走ることなく、相場高騰の頃合いを見て売りに出されたといったところだろうか。

続いて、バンの色別台数や平均価格を見ていくことにする。

■【バン(GRJ76)】色別 在庫台数・平均価格
カスタム満載の座る狼さんのランクル76(GRJ76K )

相変わらず、ホワイト、ベージュの2台人気色の在庫が占める割合が大きいが、前回から大きく台数を減らしたのもこの2色。

バンの平均価格は前回と大きな変化はない。

続いて、ピックアップの色別台数、平均価格を見ていく。

■【ピックアップ(GRJ79)】色別 在庫台数・平均価格

もはや球数が少なくて、平均で論じる意味のないレベルになってきてしまったが、ピックアップは前回に比べて走行距離が大幅に減ったこともあり、価格も10%上昇。

大好物のホワイトのピックアップが528万円の1台しかないとは・・・世も末だ。270万円なんてのがあったときに買っとくべきだった。

価格帯別在庫台数

次に価格帯別にどの程度の数のランクル70中古車が販売されているかを見ていくことにする。

■価格帯別在庫台数

もはや2019年調査時の200万円代が9台というのは間違いじゃないかと思ってしまうレベル。

最大ボリュームゾーンは前回と同じ426~450万円。しかし、約50%がその上の451万円以上の価格帯に入ってしまった(前回は37%)ことから、相場全体が高値圏で落ち着いてしまったことが分かる。

そして、在庫をすべて確認していて、少し注意が必要だと思ったのが、価格と車のオプション装備などのばらつきが非常に多いこと。

球数が多くて、販売店間の価格競争が働いていたり、購入者側にも比較対象が多いような場合は、市場原理が働くので、それほど心配はないと思う。

しかし、ここまで在庫が少なくなると、何台も見比べることもできず、オプションなどで比較すると割高な値付けの車を手にする初心者の人が現れそうで・・・余計なお世話かもしれないが、やや心配する次第である。

都道府県別在庫台数

続いて都道府県別のランクル70在庫台数を見ていく。

今回特筆すべき変化は前回、突如ランクル70天国として一位に躍り出た岐阜県がまさかの0台で圏外に去ったこと。

その要因となったグッドスピードが在庫を減らしたことと直結する結論ではあるものの、衝撃的な乱高下。

前回0台だった地元神奈川県にも2台在庫が登場して、なぜかちょっと喜ばしい。

販売店シェア

最後に販売店のシェアを見ておきたい。

一番上の表が今回の表で、下は過去の調査時のもの。

■販売店シェア

とにかく台数が少ないのでシェアを語るにも迫力がないのは否めない。

それでも一応、トップシェアは前回同様、SUV LAND。その名にふさわしい大活躍振りだ。

ただ、このSUV LANDの在庫、見ていて少し特徴があると思ったのだが、7台のうち3台がデフロック未装備、さらに1台が「おそらく」未装備。

デフロックのない車はあまり多くない割に、よく集まっている印象。

デフロック装備されている場合は、多くの場合、デフロックスイッチの画像が掲載され、タイトルにもデフロック、と記載されるのだが、未装備の場合、敢えて「デフロックなし」と書くケースは、SUV LANDに限らず、まずない。

※GRJ76のスイッチ

オフロード走行を考える人は特に事前に電話等で確認することをおすすめしたい。

オススメ・注目の車

さて、以前は比較的お手頃で自分も手を出したくなるような車を掲載していたのだが、今は本当に厳しい状況である。

それでも、今、どうしても買うとして、注目しておきたい車をピックアップしたのが以下の2台である。

ピックアップ 390万円  2015年  4.00万キロ  グレー 北海道  ガリバー デフロック ウインチ サイドバイザー ルーフラック

純正ウインチ、デフロックを備えているので、このまま遊ぶには好都合な一台。このスペックとしては現在の最安値。

バン 425万円  2015年  4.30万キロ  ホワイト  大阪府  LUCUS ナロー TOYOTAグリル デフロック フォグランプ ブラV

なんといってもナローな一台。一番人気のホワイトであること、ナロー化して、適合するタイヤホイールを装着すれば30万円程度はかかるので、実質300万円台であることから、オススメの一台。

以前の200万円時代のオススメとは大分勢いが違うが、これが今の現実なのであるから、仕方ない。

まとめ

さて、今回も残念ながらランクル70中古車相場高騰が維持された状態についてのレポートとなってしまった。

買わない理由を見て買わないことに納得するもよし。

しかし、ピックアップを再度買いたい私と、中古車を探している方々にとっては悪い結果なわけだが、相場高騰は悪い事ばかりでもないのも事実。

複数台持っていて、いつか1台売ってやろうとワクワクしている人はもちろん、私のように、なけなしの1台を持つオーナーであっても、何か(縁起が悪いけれど、不慮の怪我で入院し、収入が途絶えたとか・・・)の際に愛車が新車並みの価格で換金できるのは心強いのである。

買った翌日に半値になる車より、はるかに資産価値があると言って間違いないのである。

いくらであろうと「ランクル70であることがプライスレスな価値なのだから、金云々とつまらないことを言うな」と口角泡を飛ばして激高する人もいそうなのが、この世界の怖いところだが、もちろん、それはそれ。

「それな!」ってことで大賛成なので、怒ることはないのである。

さて、この先はどうなるか、引き続き半年に1回程度調査を継続していくつもりなので、引き続きよろしくお願いしたいところである。

そうそう、最後の最後にもう一つ、再販ランクル70の盗難の話は今までほとんど聞いたことがないけれど、価格高騰、希少化が進むと、今後発生する可能性もあるので、皆さん注意しましょう。

「第4回 ランクル70 中古車市場動向調査(2021年6月)」への4件のフィードバック

  1. 所長さま

    丸目部会長のまるです。
    調査研究お疲れ様です。

    いまの車にもしものことがあったら、中古の再販を探すしかないかと考えている立場としては、他人事とは思えません。
    再販後の時間経過からすると、乗り換えによる流通増が少しくらいありそうなもんですが、昨今のアウトドアブーム、あるいは記事中にあるような海外の事情はそれを簡単に飲み込んでしまう勢いなんでしょうかね。

    しかし、あり得ない価格ですねぇ
    丸目の低走行車も凄いことになってますが

    1. 今の車にもしものことかあれば、というのは私も全く同じなんですよね。
      自爆の場合、車両保険金では買えない、という困った事になりそうです。
      やはり球数がふえないとどうにもならないので、新車を供給してもらいたいですねぇ。

  2. こんにちは、私は新しい所有者です。 申し訳ありませんが、私はまだ日本語を学んでいます。

    私は1年間買い物をしていました。 価格は上昇し続けています。 オーストラリアからの輸入を調べましたが、高すぎます。

    6月に国内復刻版を購入しました。 岐阜の「グッドスピード」。 2015GRJ76Kベージュ。 デフロックなし。 🙁

    価格:4,300,000
    34,000km

    デフロックなしで購入したことを後悔していますが、コンディションは良かったです。

    しばらく乗ります。 良ければデフロック付きの別車に交換します。

    1. こんにちは。コメントありがとうございます。
      ランクル70購入おめでとうございます!
      今後も値下がりはあまり期待できない感じなので、今、決断されたのは良かったのではないかと思います。
      デフロック有りの良い車に巡り合うと良いですね。

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