[第2回]再再販ランクル70中古車相場動向調査

まえおき


再再販ランクル70が発売された2023年11月29日からはや1年半以上が経過。中古車ストックも増加している。



1000万円超の中古車数台という、厳しい状況は2月の調査時点で既に脱し、最近では600万円台も登場するなど、相場の動きも目が離せない状況になってきた。



調査手法はグーネットに掲載される中古車在庫のみを対象として、台数、価格、カラー、販売店等のデータを定期的(概ね半年毎)に収集。

注)価格がASKの販売車両は調査対象から除外しています。

再販ランクル70と違い、カタログモデルなので、台数がどこまで増えていくのか分からず、いつまで継続可能か分からないが、当面の間、継続していきたいところ。

※相場高騰以外の事実が気にいらず、相場が下がると興奮してしまう方は、メンタルヘルスのため、この先はご遠慮いただき、お花畑をお楽しみください。

調査結果


在庫台数・平均価格(カラー別)


本日2025年7月26日時点の再再販ランクル70中古車の在庫台数は84台(ASKを含めると88台)。

今回の最低価格の在庫車
今回の最高価格の在庫車

※平均価格は支払総額ベース。単位は万円(以下同じ。)

在庫は前回調査時の2倍以上の84台となった。

本日時点では再販ランクル70の在庫90台とほぼ同数となっている。

全体の平均価格は795万円で半年前の924万円からマイナス14%。



在庫増は納車が進めば当然だし、もしかすると初期に納車された人たちは1年が経過し何らかの縛りから解放されて堂々と売れるケースも増えているかもしれない。

ただ、思ったより増え方は鈍い気もする。

価格低下に伴い、新車に拘らずに買う人もそれなりに増えていて、価格を下支えしているのかもしれない。

価格は前回調査時点でもある程度、下落継続は予想されていたので、今回の結果は、自分的には想定の範囲内。

色はベージュが約半分で、ホワイト3割、ブラック2割となっている。おそらくこれが販売された車に占めるカラー割合(人気)とほぼ同じではないだろうか。

イメージ画像:エントリーNo.446 yamaさんの愛車

ホワイトの価格が少しだけ高いのがちょっと気になるが、次回以降も注視したい。

平均走行距離


平均走行距離は前回に引き続き0.4万キロ。

最低は走行距離2桁の登録済未使用車から、最高2.5万キロまである。驚くことに、1000km未満が31台、うち100kmが14台もある。

走行距離5km?

やはり相当の数が商才ある方々により転売目的で購入されたのだろう。

だた、この相場になってくると、中古車店の買い取り価格は高くても600万円台前半?(600万円で買って、2割利益を載せると最低価格帯に近い720万円だから、というド素人な計算結果に依拠)

仮にそうだとすると労多くして転売しても僅か50万円(利益率10%以下?)という微妙な利益状況だと思われる。

もう一段下がると損益分岐点に近づくため、いよいよ投げ売りも期待できるかもしれない。

走行距離の少ない新車の香り漂うランクル70が「買えない」時代から「(少し多めのお金があれば)買える」時代になるのも、もう少しかもしれない。

価格帯別在庫台数


今回の再再販ランクル70中古車相場の結果で最も注目したいのはこちらの項目。

前回のボリュームゾーン850~950から、700~800へと約150万円下方にシフトしている。

前回調査時、ド素人の妄想として「1、2年の間に最低価格帯は700万円台前半まで低下するのではないか」と書いていたが、半年の間にほぼその水準に到達したのには少しビックリ。

平均価格▲14%なのだから当然なのだが、半年でこれほどハッキリと変わるのはなかなかお目に係れないのではなかろうか。

先日は、600万円台の再再販ランクル70中古車が登場したので、それがブレークスルーになり一気に600万円台に最低販売価格帯がシフトするかと期待したが、その後が続かず、この水準で価格低下が一段落しているように見える。



再再販ランクル70中古車在庫を日々眺めていると、700万円台前半の車はかなり早いペースで売れている模様。

先ほども書いたが、今のところ、この最低価格帯での購入者がそれなりにいて、価格の下支えになっているのだろう。

ちなみに、トヨタディーラーも820万円で販売中なのは味わい深い。

別に悪くないけれど、他方で一応カタログモデルとして正規価格で販売している事になってるのだから、不思議だ。

このまま大きな事件(例えば、再再販打ち切り)でもなければ、順調に納車が進む限り、価格低下は当面止まらないと思われるが、果たしてどこまで行くのだろうか。

早晩(最初の車検時期が迫る2026年10月前?)、600万円台前半が最低価格帯になるのかもしれない。

都道府県別在庫台数


  1. [前回]愛知県     6台→[今回]愛知 11台
  2. [前回]大坂府     5台→[今回]群馬    8台
  3. [前回]北海道・埼玉県 4台→[今回]宮城    7台

トヨタのお膝元愛知県は引き続きトップに君臨。

今回は日本全国津々浦々、在庫がストックされる状況になった。

価格低下と相まって、新車に拘らなければ「買えない」車ではなくなってきていると言って良いだろう。

販売店シェア


販売店の在庫数シェアは現時点では以下のとおり。

  1. Duxy 10台
  2. ガリバー 8台
  3. SUV LAND 8台
  4. フレックスドリーム 6台

ランクルと言えば、の中古車業者のフレックスドリームがようやく顔を出したが、FLEXは未だゼロ。

FLEXは利益率の高そうな顔面移植ビジネスにフォーカスといったところだろうか?中古車とは関係ないが、貴重なランクル(70、80、100、プラド)ストックがすべからくあの顔になっていくのは辛すぎる・・・

まとめ


さて、約半年ぶり2回目となった再再販ランクル70の中古車相場動向調査。

下落トレンドにあることは間違いなさそうだが、新車価格との差も縮まってきており、今後の下落ペースは低下することが予想される。

とはいえ、いずれは訪れると思われる最低価格帯600万円台前半。果たしていつそれが訪れるのだろうか。上でも書いたが、2026年10月前?だろうか。

それにしても、嘆かわしいのは国内ランクル70事情と外国の事情のギャップだ。

先日、ニュース記事ではオーストラリアの一部モデル(日本のモデルに近いGXLワゴンのATモデル)オーダーストップが報じられていたが、同じ記事の中で、「他のすべてのバリュエーションは良好な供給を維持」「一部のバリュエーションを即納在庫として保持」とあった。

 


カタログモデル、という言葉のみが虚しく響き渡り、その実、僅かな販売枠に群がり、蹴散らされた日本のランクル70ファン(自分もその一員)が余りにも哀れに思われてくる。

まぁ、嘆いていても仕方ない。

あらゆる面で恵まれて清潔かつ平和な日本を飛び出してランクル70の買える国に行く勇気とお金を手にする日まで、チマチマと中古車マーケットでも眺めて妄想にふける他ない。



さて、例によっての嘆き節になってしまったが、中古車マーケットの将来は、買いたい人にとっては明るい兆しが見えている。

今後も半年に1回ペースで定点観測していくつもりだが、今後の展開が楽しみだ。


「[第2回]再再販ランクル70中古車相場動向調査」への2件のフィードバック

  1. タイムリーだったので、参考までにコメント残します。
    今月、中古車屋から740万で購入しました。
    自分が購入した車両は、納車直前にキャンセルになってしまって、書類上ワンオーナーになってしまった新車です。その車両を中古車屋がキャンセルした方のローン完済額の725万で買取、販売しましたが、予想外に売れなくて本社からのペナルティーが近づいて、ローン完済額725万のまま諸費用のみ上乗せでの740万での購入という形になりました。

    1. コメントありがとうございます!
      そういうパターンもあるんですね。
      最安値圏で実質新車購入、おめでとう御座います!

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