再販ランクル70バンで950登録してみた。(2015年2月記事を再編集)
※記事中の数値はオプションの違い(車重が違うため)で異なる場合があります。当方の車はデフロックあり、ウインチなし。
950登録とは
キュウゴウゼロトウロク??
正確な定義は各自ググってご確認いただくとして、簡単に言ってみると、車中泊できるようなキャンピングトレーラーとか、マリンジェットを乗せるトレーラーなどを牽引するための手続きとして、引っ張る車(今回の例でいうと、再販ランクル70。「牽引車」「トラクター」「ヘッド」とも言うらしい。)の車検証に引っ張ることのできるトレーラーの範囲(たとえば、ブレーキがない場合は〇〇〇kgとか)を登録しておくというものらしい。
その範囲のトレーラーならば、いちいち登録手続きをしなくても牽引可能になるのだとか。
なんで「950登録」という名称なのかは結構調べたけどよくわからなかったが、「連結検討申請」というものと同義でいいようだ。
ちなみに、数年前までは、被牽引車(トレーラー)側に牽引車(引っ張る車)を登録しなければならず、違うトレーラーを引くことは簡単にできなかったらしい。
それが規制緩和なのか、950登録のような形ができるようになったそうだ。
費用と手続きは?
趣味が釣りで、以前はいつかはマイボートを所有したいなんて思っていたこともあるし、最近は、子供を連れて車中泊であちこち旅行するなんて、楽しそうだなぁ、と思い始めていたところに渡りに船。
トレーラー購入とか、ヒッチメンバーとか、また何かと必要にはなるけれど、それはこの先考えるとして・・・為せば成る!
そんなわけで、この「950登録」について調べると、どうやら車検証の記載事項の変更手続きだけで済み、しかも費用は申請用紙の数十円でいいことが分かった。
手続きは、ごく簡単にいうと、車の重量とか、制動距離、ブレーキの制動力などを元に、どれくらいの重さのトレーラーを問題なく引くことができるのかを計算(連結検討計算)して、その結果をもって車検場に行って申請する。
連結検討計算とは?
ユーザー車検などで車検場に行って、相談しながら手続きすることには抵抗がない。
とすると、連結検討計算というやつだけがハードルになりそうだ。
と思ったのだが、これは無料で計算してくれるありがたいHP(リンク)があって、数値を入力すると、計算書を印刷することができてしまう。
少しだけ面倒だなぁ、と思ったのが、車検証だけではわからない諸元が必要なこと。
具体的には以下の項目だが、トヨタ自動車のHPでお問合せしたら、数時間できっちり返信がきたので、結論的には面倒じゃなかった。
さすがトヨタだなぁ。この前何か問い合わせた時も速攻で返信が来てたし。
◆主ブレーキ制動力(踏力):19,670N(170N)/5.0m/s2(計算値)
◆制動停止距離(初速):58m(100km/h)
◆最高出力:170kW/5,200r.p.m.(ネット)
◆駐車ブレーキ制動力(操作力):6,120N(350N)/1.8m/s2(計算値)
さっそくこの数字を使って計算書を作ってみたのがコチラ。
★私の車はデフロック付です。オプションによっては重量等数値が異なる場合もありますので、ご注意ください。
いざ車検場で950登録!
今回、ナロー化による構造変更のために、車検場に行ったので、ついでに手続きをやってみた。
流れは以下のとおり。
※以下で出てくる場所(神奈川運輸支局の場合)
用意するもの
・牽引可能なキャンピングトレーラー等の車両総重量計算書(バン・デフロック・ウインチなし)
・車検証
・印鑑(認印)
・20円(OCR用紙代)⇐もしかすると無料になってるかも?
今回の車検場での流れ(神奈川運輸支局の場合)
結果的には無駄な動きもあったが、いかに検査場で認知度が低いためにわかりにくい手続きになっているか、それをわかっていただくため、まずはリアルに私の歩んだ道を書いてみたい。
少なくとも950登録なんて言葉は計算書を見てくれるところの人以外には全く通じないと思ったほうがいい。
・ナロー化に伴う構造変更(ユーザー車検)が終わった私は、車両総重量などが変わってしまったので、作ってきた計算書が使えなくなったかなぁ、と心配しつつも、総合案内的役割をしている2番建物の1番窓口に行って、計算書と車検証を見せながら、「これを記載事項変更で登録したい」と受付の女性に伝えた。
・そうしたところ、「なんだろこれ」という表情を浮かべつつ、「検査の受付窓口」(2番建物内のユーザー車検などを受け付けているところ、6番窓口とかだったかな)に行くように言われた。
・検査の受付窓口に行って、同じように書類を見せると、ここでもちょっと戸惑った感じで二人で相談した上で、「あそこの出口を出た階段を上がったところでやってもらえるから」と言われた。
・それは検査の窓口の右奥にあるアルミ扉。普通の人は足を向けない方向。扉を出ると、目の前に階段があるので、それを上に行く。
・すると、部屋があるので、そこに入る。
・一応、テーブルとイスのカウンターのようになっているが、だれもいないので、「すみません」と声をかけると中から職員さんが出てきてくれた。
・計算書と車検証を見せて、「950登録っていうんですかね、これをやりたいんですけど。でも構造変更で重量が変わっちゃって、この計算書ではだめですかね?」と聞いてみた。
・すると、「前の計算でも上限出てるんですね、それで重量が重くなるなら、有利な方向だから、計算書はこのままで大丈夫ですよ」とのお返事。
・そして、「自動車検査賞記載事項変等(変更)連絡書」(以下、「連絡書」)という書類を書いてくれて私に渡して、「これを持って、受付にいったら記載事項変更で、この部分(書いてくれた書類にはそのままの文言が書いてあるので、そこを指さして)を車検証の備考欄に記載してくれますよ」とのことだった。この部屋にいた時間は3分くらい。
・これでおしまいなのか、申請様式とか、どうなるんだろ、と思いつつ、受付の1番窓口に行って、連絡書と車検証を出すと、手数料納付書を手渡されて、3番建物で申請書を購入するよう言われた。
・そこで、3番の建物に行って、同じように連絡書と車検証をを見せて、「この登録のための申請書が欲しい」と伝えると、おじさんはかなり戸惑った顔で、奥のほうに入って行って、周りの人に相談した上、構造変更のときと同じ2号様式を手渡された。20円。
・その様式を握りしめて2番建物に戻って、ナンバーとか名前とかを二つの用紙に記入して、1番窓口に提出。書類を渡すと、さっきと違う人だったので「これ、何をするの?」という質問。仕方ないので、連絡書を示して「この部分を備考欄に書いてもらう記載事項変更です」と説明すると、「あぁ、そうなんだ。はい、じゃ、となりの窓口で交付されるので待っててください」とのこと。
・そして、待つこと5分くらい。名前を呼ばれて新しい車検証が手渡された。 備考欄にはちゃんと以下の記載がされていた。
(950)牽引可能なキャンピングトレーラー等の車両総重量は、主ブレーキありの場合及び主ブレーキなしの場合、それぞれ1990KG及び750KGとする。」
そういえば、なんで950なのか、聞いてこようと思っていたのに、忘れてしまった。残念。
と書いていたところ、コメントをいただき、950の謎が解けた。
「950登録の950は、備考欄記載事項のコード番号です。
数値以外の文字、「連結可能なキャンピングトレーラー等の・・・」を職員が手打ちで入れることも出来ますが、OCRに950をコード番号を入れると(欄があります)、1990KG、750KGの数字だけ別のOCRに記載して楽できます。
なぜ950の番号が割り振られてるのは・・・たまたまです。」Posted by 通りすがり at 2017年10月24日 00:34
上記を踏まえて整理した流れ(本来これで済むはず)
・事前に牽引可能なキャンピングトレーラー等の車両総重量計算書を作成(作成方法は当初記事に記載)
※車検場で計算してもらう人もいるようだけど、心配なら、作っていったほうが簡単ではないかと(作り方は当初の記事部分参照)。
・3号館の申請書用紙売り場で、2号様式を購入(20円)し、手数料納付書をもらう。
・2号館建物の検査受付窓口右奥の扉を出た階段を上ったところの部屋で計算書と車検証を見せて、連絡書を書いてもらう。
・2号様式と手数料納付書に車体番号とか、名前を書く。
・2号館1番窓口に車検証、2号様式、手数料納付書、連絡書を提出する。
・新しい車検証を受け取る。
ただし、ネットで調べていると、2号様式と10号様式、と書いていたりもするので、場所や受け付ける人によって(本来ありえないが)違うことがあるのかもしれないので、最初に2号館1番窓口で確認しておくほうがいいと思う。
以上がはじめての950登録の報告。新しいことをやってみるのは本当に楽しいものだ。
実際に牽引するまでのこと
登録したあと、何をすると、愛車復刻ランクル70でキャンピングトレーラーを引いて、子供と旅する夢は実現するのだろうかと調べてみた。
必要なものはおおまかにいうと以下のとおりらしいが、根拠不明な部分があるので、鵜呑み厳禁。
牽引する資格(以下の範囲は普通免許でOK)
・被牽引車両の総重量が750kg以下(道路交通法)
・全長:牽引車+トレーラー=12m以内(道路運送車両の保安基準?)
・全幅:2.5m以内(道路運送車両の保安基準?)
・全高:3.8m以内(道路運送車両の保安基準?)
ヒッチメンバー
・ヒッチメンバーには牽引できる重量によりクラスが分かれていて、400kg以下はA級、550kg以下はB級、750kg以下はC級となっている。
・C級の再販ランクル70に対応したものを探してみたところ、サン自動車工業オリジナルヒッチメンバー(リンク)というものが、あって、4万円(税抜)だった。目が飛び出るほど高くはないので、これはハードルが低そうだ。
トレーラー(本体・車検)
・車中泊できるようなトレーラーを中古で探すのが現実的な気がするけれど、ざっと見た感じ、安くても150万円位はしそうだ。そのお金で旅行したほうがいいという抵抗勢力をどう打ち負かすのかが課題となりそうだ。
トレーラーの保管場所
・トレーラー自体、小さいものでも5m位の長さはありそうなので、それを収める場所の確保はそれなりに課題になりそうだ。我が家の場合、幸い、駐車スペースは十分にあるのだが、いかんせん、路地上の土地なので、全面道路5mで間口3mもないところに入れて、再販ランクル70と縦列駐車しなければいけないのというのは結構難しそう。
・それでもほかに駐車場を借りるなんて不経済なことは⑤に悪影響なので、回避したい。そこでちょこっと調べたところ、TRAILER VALETジャックドーリーなんてものがあって、手動で格納できるかもしれない、ということが分かった。これは継続調査が必要だが、可能性はあると見た。
・あとは車検だが、トレーラーのサイズによって車検期間や費用が異なるらしい。 とりあえず、念頭に置く1t以下のキャンピングトレーラーの場合で以下のような感じ(あくまで参考。責任もてないので、各自確認のこと。)
※新車登録時
期間:2年毎
自賠責保険(25か月):5120円
自動車税(年額):10200円(地方によって異なる場合あり)
重量税(2年分):12600円
任意保険:牽引車の保険でカバーされる?
そんなわけで、細かいところは間違っているとしても、年間せいぜい3万円程度の費用らしいので、ユーザー車検で済ませればそれほどハードルは高くなさそうだ。
家族の同意
・子供は大賛成間違いなし・・・
ピックアップの諸元情報 byこうさん
同じランクル70でもピックアップとバンと数値が若干違うようなので記載いたします。
シェア、お役立て下さい。(※デフロックあり、ウインチなしのピックアップマニアさんは同じ数値だったそうです。)
・駐車ブレーキ制動力・減速度 操作力350N時、制動力5940N、減速度1.8m/S2
・制動停止距離 初速80km/h時、36m
・車両総重量時の駆動軸重 前軸重が1155kg、後軸重が1950kg、合計が3105kg。
こうさん、さっそく痒いところに手の届く情報提供ありがとうございます。
かっこいいな~、いつかこんなことができる日がいつかくるだろうか・・・
今年の車検で950登録してきました、諸元と計算サイトの情報ありがとうございました。
習志野は用紙代は取られず、ユーザー車検受付の窓口で950登録もしたいと聴いたら書類一式出してもらって記載、検査終了後に記載変更の窓口へ行って書類と車検証を出したら終わりでした。
当面引っ張る予定は無いのですが、1,990kg将来の夢ですね。
お役に立てて良かったです。
ユーザー車検窓口対応だとありがたいですね。
私も登録したっきりなのですが、いつの日かやまさんみたいな立派なやつを引いてみたいものです。