車検に向けて発炎筒を交換(発炎筒に関するルールも確認)

まえおき

愛車再販ランクル70(GRJ76K)の車検を2月に控え、ちょっと気になっていた発炎筒。

何が気になっていたかというと、有効年月が2018年7月だということ。

ネットで調べると、発炎筒の有効期限が車検適合の要件とはなっていないそうで、確かに、期限経過後の2018年のユーザー車検、2019年の代行車検(リフトアップの構造変更時、整備を行ったショップにて。)、2020年のユーザー車検、3回の車検を何の指摘もなく通過している。

landcruiser70usersyaken

ディーラー車検では、通常、有効期限を超えていると、交換を勧められると思うけれど、最後のディーラー車検が2017年だったので、そのままにしておけたのだろう。

そんなわけで、例によって、たかが発炎筒について、一通り確認する。

発炎筒?発煙筒?

まず、そもそもの話。

何気なく「ハツエントウ」っていう言葉を普通に使っていたのだけれど、数日前まで、「発炎筒」と「発煙筒」の区別はできていなかった。

確認してみると、

発炎筒は炎の灯りで危険を知らせるもの。

これに対し、

発煙筒は、山岳や海上での遭難時などに、煙により遠方からの被視認性を高めるために用いられるもの。

間違って発煙筒を使って道路で大量の煙を発生させてしまえば、吹雪の際のホワイトアウト同様に多重事故を引き起こしかねず、NG。

とはいえ、ネット通販では「発煙筒」で検索しても「発炎筒」が出てくるし、発煙筒として発炎筒が販売されているケースも多いので、実際には知らなくても自動車用として購入すれば発炎筒になっている模様。

発炎筒に関するルール

次に、自動車に備え付ける発炎筒に関するルールを確認しておく。

▶道路運送車両の保安基準【2003.09.26】第 43 条の2(非常信号用具)

(非常信号用具)
第 43 条の2 自動車には、非常時に灯光を発することにより他の交通に警告することができ、かつ、安全な運行を妨げないものとして、灯光の色、明るさ、備付け場所等に関し告示で定める基準に適合する非常信号用具を備えなければならない。ただし、二輪自動車、側車付二輪自動車、大型特殊自動車、小型特殊自動車及び被牽引自動車にあつては、この限りでない。

▶道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2003.09.26】〈第三節〉第 220 条(非常信号用具)

(非常信号用具)
第 220 条 非常信号用具の灯光の色、明るさ、備付け場所等に関し、保安基準第 43 条の2第1項の告示で定める基準は、次の各号に掲げる基準とする。
夜間 200m の距離から確認できる赤色の灯光を発するものであること。
自発光式のものであること。
使用に便利な場所に備えられたものであること。
振動、衝撃等により、損傷を生じ、又は作動するものでないこと。
2 次の各号に掲げるものは、前項の基準に適合しないものとする。
一 赤色灯火の発光部のレンズの直径が 35 ㎜未満の赤色合図灯
二 豆電球 2.5V・0.3A の規格又はこれと同程度以上の規格の性能を有しない電球を使用した赤色合図灯
三 JIS C8501「マンガン電池」の R14P(いわゆるマンガン単二形乾電池)の規格若しくは JIS C8511「アルカリ一次電池」の LR 6(いわゆるアルカリ・マンガン単三電池)の規格又はこれらと同程度以上の規格の性能を有しない電池を使用した赤色合図灯
四 灯器が損傷し、若しくはレンズ面が著しく汚損し、又は電池が消耗したことにより性能の著しく低下した赤色合図灯
五 JIS D5711「自動車用緊急保安炎筒」の規格又はこれと同程度以上の規格の性能を有しない発炎筒
六 損傷し、又は湿気を吸収したため、性能の著しく低下した発炎筒

つまり、というか当然ながら、性能の低下したものでは基準を満たさないのだから、有効期限経過=性能低下の可能性あり、であるとすればNG。

でも、発炎筒の強みは、一度しか使えないところ。仮に車検場の検査官が性能を疑っても、テストすることができない。

正確に言うと、テストできるけど、テストしてちゃんと発炎してしまうと、性能を満たした発炎筒を備えて検査を受けに来たのに、帰り道の発炎筒のない状態を検査官が作ってしまう可能性があるので、なかなかテストはできないのではないかと思う。

そんなわけで、車検場の検査官は、車内に発炎筒があれば、それ以上突っ込みようがないのではないか?というのが当方の勝手な推測。

だからといって、性能に疑いのある発炎筒を備えただけでいいのかどうか、は別問題だけど。

発炎筒選び

ネットで検索すると、見慣れた発炎筒のほか、電池式のものも出てきた。

サンフレヤー・エース (発炎筒) 国際化工 レッド 400~500円程度
エーモン 非常信号灯 国土交通省 保安基準認定品 車検対応 (防水性能IPX3相当) 6726 700円程度

年式の古い人間なので、なんとなく、電池式って大丈夫?と思ってしまう。

でも商品説明にはこうある。

商品情報
●車検対応。●発炎筒の代わりに車載出来ます。●国土交通省 保安基準認定商品。●保安基準改定 内部突起UN-R21に対応。

●赤色LEDがピカピカ点滅して夜間200m先から危険を知らせる。

●レンズカバー部分の可動やアダプターを脱着できるので様々な車種に設置が可能。

●ボディに設置できるマグネット付き。

【仕様】
LED:高輝度LED9灯・発光色:赤(点滅)
連続点灯時間:約20時間(アルカリ乾電池使用時)・使用電池:単4アルカリ乾電池×2本(別売)
点灯テスト用電池付属・防水性能:IPX3相当
底面マグネット付・32φmmホルダー用アダプター付属

当然ながら、先に確認した非常信号用具としての性能は満たしているし、電池を交換さえすれば、使用期限を気にする必要がないというのも便利そう。

なんとなくの心配に関しては、今回、使用期限経過で表舞台から降りてもらう発炎筒にもグローブボックスの中で待機してもらうことでカバーすることに。

発炎筒取替

そんなわけで、ポチリと注文して届いたエーモンの発炎筒

まず最初に発炎筒のお尻にあるというマグネットを試す。

なるほど、これは地べたに置くより忘れなそうだし、視認性を高める工夫をするのに一役買いそう。

試しに点灯してみることができるのも電池式のいいところ。

車内で点灯させてみたけれど、当たり前ながら、目がチカチカして不快な程度の明るさ。(閲覧注意)

やはり、従来の試しに使ってみることのできない発炎筒に比べると、この試しに使ってみることができるのが最大の利点のような気がする。

電池が切れるのが心配っていったって、使えなくなってるかどうかの確認ができない従来型よりははるかにマシじゃないか。

というわけで、いい買い物だった。

ランクル70のデフォルトの発炎筒取付け場所に設置するには、透明のケースは不要。

これで今回の車検の準備がまた一つ進んだ。

「車検に向けて発炎筒を交換(発炎筒に関するルールも確認)」への2件のフィードバック

  1. 電池式の発炎筒 良さそうですね~
    自動車検査場では、抜打ちで発炎筒検査の日、をするとか?しないとか?・・・
    有効期限切れの発炎筒(赤い大きいマッチ?)のコレクションが4個?5個?あります。
    グローブボックスにはしっかり2個入ってます。
    密かに、キャンプの焚き火の着火用として使おうかな~と考え中です。

    1. 前にヤン車の人が検査場で期限切れでNGだったというブログ記事か何かは見たことがありますね。
      ユーザー車検に行くと、検査官が車内見るとき、ボンネット開けさせられたりしてて、実際どこまで見てるかってなかなか分からないんですよね。

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