はじめに
再販ランクル70納車直後から人気化していた社外製ステアリングダンパーへのDIY交換。
ランクル70購入前はステアリングダンパーなんて言葉さえ知らなかったど素人ながら、いつか装着したいと思いつつ、早3年以上。
手首のTFCC損傷というダメージを受けて、少しでもハンドル操作が楽になるようにしたい、という大義名分を得たため、ようやく愛車再販ランクル70も交換にこぎつけた。
手首が痛いからといいつつ、時に重労働となるDIY作業という矛盾を無視してなんとか交換完了。
いつもながらすんなり行かない波乱万丈のランクル70DIYカスタムの記録。
使用したもの
ビッグカントリーステアリングダンパー(選んだ理由は水色とホワイトが爽やかで好きだから・・・)
タイロッドエンドプーラー
ハンマー(先端が金属のもの)
ソケットレンチ(ソケットは17mm)※助手席側のステーを外すなら14mmも必要。
モンキーレンチ(ソケットレンチの入らない運転席側で使用)
グリース(タイロッドエンドプーラーに塗るだけなら何でもいいかと)
ウエス(あると何かと便利)
パーツクリーナー(古いグリスをふき取ったりするのに便利)
作業手順
ランクル70純正のステアリングダンパーを外す
まず初めに残念なお知らせ・・・
当方のランクル70、錆止めのためタフコートというアンダーコートをしており、そこにブロンコでの泥遊びの泥が大量に付着。
洗浄しても簡単に落ちないため、画像が閲覧注意レベルにとても汚らしいです・・・
さて、とりあえず、ランクル70純正のステアリングダンパーの様子を確認
か細いステアリングダンパーが付いている。
ここに新しいビッグカントリーのステアリングダンパーを装着することになる。
ステアリングダンパーのタイロッドエンドの運転席側取付部の様子。
ステアリングダンパーのタイロッドエンドの助手席側取付部の様子。
タイロッドエンドのナットを外す
まずは助手席側。こちらはソケットレンチが使える。ソケットは17mmのものを使用。
汚れやタフコートで固着しているかと心配したけれど、ナットは結構簡単に外すことができた。
助手席側は狭くて手持ちのソケットレンチは入らなかったのでモンキーレンチで対応。
こちらもナットはすんなりと外すことができた。
タイロッドエンドのボルトを抜く
ここからが人生初体験のタイロッドエンドプーラーを使っての作業。
ど素人的にはボルトが外れたらあとは適当にさすったり押したりすれば抜けると思ってしまうはずだけれど、そこはさすがに過去にいただいた情報で学習。
ランクル70バンオーナーのモロ爺さんの投稿で、ステアリングダンパーのボルトの根元がテーパー状になってガッチリと固定されているため、タイロッドエンドプーラーなるものを使わないと外れない、と教えてもらっていた。
タイロッドエンドプーラーは安いもので、作りもいたってシンプル。
ボルト付きの洗濯バサミみたいな感じのもの。
使用前にボルト部分にグリスを塗るようにという指示なのでまずはお気に入りのシマノのグリスをヌリヌリ。
まずは助手席側のタイロッドエンドのボルトのところにタイロッドエンドプーラーの二つに割れた方を写真の「ココ」の部分に差し込んで、反対側はボルトの頭にかける。
「ココ」の部分はタイロッドエンドのブーツを上に押し上げるだけで出てくる。
▲この作業の様子、間違いあり!!理由後述。要注意▲
タイロッドエンドプーラーを取り付けた様子がこちら。
タイロッドエンドプーラーについているボルトをある程度の力いっぱいしめて先端を可能な限り広くしておく。(このボルト締め付けで外すものではないらしいので、無理に締める必要はない。)
あとは、「ココ」に差し込んだ部分が徐々に太くなっていく形状なので、タイロッドエンドプーラーのお尻の「叩いてゾーン」をハンマーでひっぱたく(赤くさびたハンマーヘッドがうなりを上げる)。
ひっぱたくと隙間が少し広がるようなので、ボルトを増し締めして、またひっぱたく。
なかなか外れそうな雰囲気がないので、不安になってきたころ、ひっぱたいた瞬間に「バン」っと大きな音がしてタイロッドエンドが吹っ飛んで外れた。
「危な!!」という感じの勢い。幸いけがはなかったものの、大きな間違いを犯していたことが判明。
タイロッドエンドプーラーを装着する際、純正ナットは完全に取り外さずにつけておくことで、この吹っ飛びを防ぐことができる模様。
何事もなくてよかった・・・
続いて運転席側も同じ要領で外す。こちらは狭くてタイロッドエンドプーラーを取り付けるのがちょっと大変だったけど、なんとかうまくいった。
取り外し終えたシナモンドーナツじゃなくて純正のステアリングダンパーと、ビッグカントリーのステアリングダンパーを並べて記念撮影。
月並みな感想だけど、ずいぶんと太さが違う。
初めてのタイロッドエンドプーラーも大したトラブルなく使うことができて、これで難所は過ぎ去ったと思ったのだけれど・・・・甘かった。
新しいステアリングダンパーを取り付ける
ここまで30分ほど、あっという間に外せたので、これは今回は楽勝間違いなし、ということで勢いいさんで取付開始。
まずは外したところの穴に新しいステアリングダンパーのボルトを差し込んでみる。
運転席側、助手席側ともにすすっと入って特に問題なさそう。鼻歌交じりにナットを持ち出す。
一応、古いナットと新しいナットを比較撮影したりして余裕綽々。
ナットが締められない!!
順調にいっていると思った
がっ!!
いくらナットを回しても締め終わらない・・・
それもそのはず、ボルトがナットと一緒に回ってる。
四苦八苦してあれこれ試すうちに、どうやらテーパー部分をある程度ボルト穴に押し込んでやらないと駄目だということに気が付いた。
それならばということで、タイロッドエンドプーラーで固定してしまえばどうだろうか、と試してみる。
それでもうまくいかないので、いったんナットを外して(外すのも一苦労)、付着している油をパーツクリーナーで綺麗にふき取って再トライ。
すると運転席側はなんとか締め付けることができた。
ここは完全にパニクッていたので写真一切なし。
そして、同じようにすれば何とかなるかと助手席側でもトライ。
しかし、助手席側は何度トライしてもうまくいかず・・・
もう諦めてディーラーに泣きつこうかと思うも、そこまで走るのも不安。
よく周辺を眺めると、ステアリングダンパーの助手席側は3つのボルトで固定されているだけのステーでフレームに固定されている。
そのステーごと外すことができればなんとかなるかも、と考え直してボルトを外すことに。
とりあえず外すことには成功。こいつをどうしてやろうか・・・
フレームから外すことでタイロッドエンドプーラーで固定しやすくなったので、もう一度挑戦。
すると、ようやくボルトを締めることに成功。
終わった。これでようやく終わった・・・あとはフレームにボルトでステーごと固定するだけだ。
タイロッドエンドのブーツが破れた!
と思ったのだけれど、またまた
がっ!!
取り付け完了したステアリングダンパーのボルトの根元についているブーツの様子がおかしい。
隙間が空いていて、上まで上がってこない・・・
しかもグリスが・・・そうブーツが破れて見るも無残にグリスが飛び出してしまっている・・・終わった・・・
何とか回転しないようタイロッドエンドプーラーで固定しようとあれこれするうちに破ってしまったらしい。
新品を素人が安く上げるためにDIYで取り付けようとして壊してしまうという、あまりに理想的な展開にもはや声も出ない。
ここで作業開始から1時間半ほどが経過してお昼タイムを迎えたのだけれど、お昼ご飯を食べながら、そのまま適当に装着してしまおうか、応急処置でなんとかならないか、とか色々考えるけれど、妙案はない。
とりあえず装着完了として、すぐに新しいものを購入して付け替えるしかないのか・・・
そう思いながら作業再開のために車に戻った時にふと目についたランクル70の脇に放置していたシナモンドーナツ。
こいつは諸事情あってシナモン状態だけれど、まだわずか3年少々しか経っていない。
我が家のランクル70はまだ走行2万キロ弱。
こいつのブーツで代用できないのか?
ということで、早速ブーツを外してみる。
えらく汚いけれど、それは見た目だけ。
穴もあいてないし、パーツクリーナー(プラスチックセーフなのでゴムもOK)で綺麗にしてみると、まだまだ現役。
触った感じのしっかり感はビッグカントリーのものより分厚い感じという頼もしい感じ。
あとはサイズが合うか、が問題。
試しにつけてみると、なんという事でしょう。
まるで最初からついていたものかのようなピッタリフィット。
これはいいぞ!と勢いづいて、ビッグカントリーのステアリングダンパーについていたブーツを取り外す。
そして、純正ステアリングダンパーから外したブーツにお気に入りのシマノのグリスをタップリ塗りつけて装着。
あとは余計なグリスをパーツクリーナーでお掃除して、リングをはめて(リングも純正のものを使用)完成。
さらに素人の乱暴な作業で塗装のはがれてしまったところを防錆塗料でコーティング。
我ながらこれは素晴らしい。一度は終わったと思ったけれど復活。
ようやく完成
あとは先ほどうまくいった手順でステアリングダンパーをステーに固定して、フレームにステーを固定。
結構嫌いじゃないブルーとイエロー輝くステッカーを貼って完成!!
(どうせすぐに汚れちゃうけど・・・)
ここまで作業時間4時間ほど。
振り返れば実に多くのことを学んだいい経験だった・・・でも一時は途方にくれそうに。
とにもかくにも結果良ければ全てよし。
完成した瞬間、苦労が全て自分の経験値になって、次もまた挑戦したくなる、これがDIYの醍醐味。
11時過ぎに開始して、すっかり夕方になってしまったけれど、早速のお試し走行。
ゆっくり近所を回っただけだけれど、まずステアリングの動きがしっとりした感じ。
ステアリングを調整する回数は格段に減った。
ステアリングに伝わるガタガタした振動がなくなって、道路の凸凹による振動もどっしりと受け止めている感じで、ちょっと高級な車のステアリングを握っているような錯覚に・・・
コーナーを曲がるときの感じはゆっくり走っただけで変化があまりわからなかったけれど、とにかく、直進時やちょっとした凸凹走行時のフィーリングのすごい変貌ぶりには大満足。
左手首の損傷に良い影響を与えるかどうかは未知数(本当はミッション操作が最大のネック)だけれど、来週末、RVパークのスノーチャレンジに出かけるのが楽しみで仕方ない。
DIY最高!!
返信ありがとうございます。
正直、昔の事で記憶が曖昧でして、当てハンマーで叩いた?だったかピンチバー(KTCだとプライバー)でこじった?だったか。
三点プーラーは用意していたハズ、使ってませんけど。まさか手で引っ張ったら取れたとかでは無いと思うんですが。
逆に苦労をしていない事で覚えていないんじゃないかと・・・。
今年はステダンを買う予定でしてプーラーも用意したのですが、なんか不安に・・・作業より記憶力が。
プーラーもボルトをねじ込んで外すタイプも有りますが、ちょっと高い値段。その為使用頻度と、もしかしての苦労を考えると悩みますね。
自分も交換時に助手席側が外れずステーを外してお世話になっている工場に持ち込みました。
プーラーも持っていませんでしたので無謀でした。
逆に言えば・・・予めステーを用意するか、ダンパーを外す時にはステーごと、の方が作業効率としては良いのかも知れません。
まあ、外れる個体は外れると聞きましたが。
もしかしたら、運転席側は外れやすいのでしょうか?、こちらでも苦労はしていなかったです。
やはり助手席側ですか、モロ爺さんがオールドマンエミューのステアリングダンパーを装着した際にも片側がきつかったとのことでした、おそらく助手席側ですね。
確かに作業手順として、最初からステーを外した方がよいのかもしれません。
でもエンドプーラーがなくても運転席側は外せたんですね。なにかを隙間に差し込んで打撃するとかでしょうか?結構大変そうですね。