メンテナンス方法の疑問
自分が初めてブロンコに行った際は、泥んこの姿が気に入って、ほぼそのまま自宅まで帰ってしまい、大変なことに・・・
ランクル70オーナーたるもの、多少の傷・汚れは勲章と思うべしということで適当にやっておけばいいのか、
大切なランクル70を大切にするオーナーなら、手抜かりなく綺麗にしておくべきなのか、
これはもう、この方に教えを乞うほかない、ということで会うドアパークブロンコの竹村さんに聞いてみた。
<↓竹村さんのことが分かる記事>
竹村さんのアドバイス
はじめに
「泥んこ遊び後のメンテナンスはどうすれば良いか」とのご質問を受け、基本的な流れを簡単に書いてみました。
洗車は汚れや泥を落とすのが主となりますが、傷の発見やオイル漏れなどの不具合箇所を発見できる立派な整備なので、時間と手間を惜しまず向かい合って下さい。
現地でやること
洗車は自宅に帰ってからと考えがちですが、実はオフロード走行を終えて帰る際、現地で最低限行うべき洗車があります。
それはウインドゥ、ナンバープレート、灯火類、ホイールです。
ウインドゥに泥が付着しているとワイパーを傷つけるばかりか、ガラス表面にも傷を付けてしまいます。
サイドウインドゥなどはラバーモールに泥が挟まり、キーキーと音を立ててガラスを削ってしまうので、泥を被った時点で開閉をしないように注意が必要ですね。
ナンバープレートは法的にも判読できなければなりませんし、ウインカーなどの灯火類もきれいにする必要があります。
ブレーキランプが点いているのに気付かれずに追突されてしまったり、ウインカーの点滅も認識してもらえないと事故に発展しかねません。
またホイールに付着した泥はホイールバランスを狂わすので、できるだけ落として走りたいものです。
あと路上に泥の塊を落とさないよう、下回りなどに付いている泥はオフロードで落としておきましょう。
水を入れた加圧式スプレーボトルを携行しておけば現地での洗車に重宝するのでお勧めですよ。
<↓参考商品>
メルテック どこでもポンピングウォッシュ 手動式加圧ポンプ 5L Meltec DPW-05 |
帰宅後にやること
帰宅してからの洗車は泥が乾いているので注意が必要です。
まずボディー全体に水を掛けて水圧のみで泥や塵を流します。
次いでタイヤホイールやホイールハウス、シャーシなど下回りの泥に水をタップリ含ませてから水圧で洗い流します。
その後、エンジンルーム内をチェックして泥を被っているなら洗いますが、コンピューターや電気系統のパーツ、遮音材などに水を掛けないよう配慮が必要になります。
ラジエーターに泥が付いていたらきれいに洗い流しますが、間違っても高圧洗車機やブラシでごしごしと洗わないようにして下さい。
ラジエーターの放熱フィンは薄いアルミの板でできているので指で押しても変形するほど弱く、潰してしまうと放熱性能を著しく妨げてしまいます。水道水の水圧で内側から外側に向け、フィンに詰まった泥を流し出すように洗浄しましょう。
前部に装着されているエアコンのコンデサーも同様に整備します。
次は水が浸みて柔らかくなった下回りの泥を再度流します。
フロントアクスルの両端にあるナックル部、サスペンションの可動部、ブッシュ、ダンパー、ブレーキ、ブレーキホースなどもきれいに洗います。
ただし付着しているグリスはそのままにしておきます。
グリスは可動部に必要な油分なので間違っても洗剤などで洗い流してしまわないようにしましょう。
洗車しながらブッシュの千切れやダンパーのへこみ、ブレーキホースの傷やフルード漏れなどのチェックも行います。
トランスファーマウントやクロスメンバーなどに泥が残っている事もあるので、傷のチェックを進めながら頑張って洗車して下さい。
下回りの最後はタイヤとホイールです。
この2点は特にオフロードで傷が付きやすいので洗いながらしっかりと傷のチェックを進めます。
<↓オフロード走行後のスローパンクチャー>
下回りを終えたらボディーの洗車に戻ります。
基本は高い所から低い所に向けて洗いますが、泥は荒いコンパウンド…いやサンドペーパー並に塗装面を傷付けるのでタップリ水を掛けながら柔らかい洗車用スポンジでソフトに洗います。
汚れを落としたらボディーの水分を拭き上げ、クルマを走らせて下回りやボディー継ぎ目に残っている水分を飛ばします。
その後、必要ならワックスなどのコーティング処理を施します。
オフロード走行をしたからと言って、グリスアップやオイル交換をする必要はありません。
ただ、やむをえずアクスルが水没するような泥や水溜まりなどに入ってしまった際は、デフオイルやミッションオイルが白濁していないかチェックする必要はあります。
また分解しないとチェックできないナックル内やハブベアリングのグリスも白濁している可能性もあるので、深い水に入るのは避けた方がベストということですね。
バケツや外周路程度の泥なら大丈夫ですが^^
オフロードのススメ
最後にランクルに持たされた本当の力、性能、味、魅力、頼もしさを知るためにも、是非ともオフロード走行をお勧めします。
走行後の洗車の労力を超える感動と満足感を得られること間違いなしです。
でなきゃ曲がらなく、重く、燃費の悪いクルマに感じてしまいますから…。
もちろん社会問題となる河川や堤防、通行禁止の林道などには立ち入らないように楽しみましょう。
まとめ
竹村様、手抜きできないかという、不純な動機でお聞きしたとはいえ、いただいたアドバイスで目が覚めました。
遊ぶのもマナーやメンテナンスの知識を心得て、本気でやらないといけないのだと痛感。
素人振りかざしてマナー違反して、周りに迷惑かければ、結局、長い間、マナーを守って楽しんできた方々にも迷惑をかけてしまうのだから・・・
こういう大事なことも共有しつつ、ランクル70の魅力を楽しんでいこうと、心新たに決意。