第6回 再販ランクル70 中古車相場動向調査レポート(2022年6月)

まえおき


前回のランクル70中古車市場動向調査は2021年12月。

半年経過して市場はどうなったのか、状況調査を行った。

※ここで取り上げるランクル70は、2014年に国内再販された、再販ランクル70、復刻ランクル70などと呼ばれる車である。(GRJ76K及びGRJ79K )


今回も文体のテイストをレポートっぽく「である」調にしてます。「素人が偉そうに!」と怒りが込み上げる方はここで離脱いただくほうが無難である。

この結果を見て、ご自身の愛車の価値を推測してウヒャウヒャ言うもよし。購入が遠ざかっていくと嘆くもよし。

再販なんぞにそんな価値はないのに何かの間違いだろうと憤慨するもよし。

ここにある数字だけは紛れもない事実である。

調査結果


○前提条件等

★価格は車両本体価格(諸費用含まず)

★第1回、第2回調査時は450万円以上のものは特殊事情による異常値と判断して除外(→前回3件、前々回6件を除外。)していたが、第3回調査以降は異常値とするには台数が多いため除外せず。

★今回も中古車在庫はグーネットにあるものが全てという前提を置いての定点観測。個人売買など、掲載されていないものは当然漏れているので悪しからず。また、価格が「ASK」となっているものも除外している。

在庫台数

まずは在庫台数を見ていく。

再販ランクル70全体での中古車在庫台数としては、前回の80台から53台と大幅増の133台で、過去最高水準となった。

新車販売された台数が約7000台なので、概ね2%が中古車市場に出ていることになる。

価格高止まりを背景に買い控えが起こっているようにも思われるが、それだけではなさそう(以下参照)。

平均価格

続いて再販ランクル70中古車在庫の平均価格。

バン(GRJ76K)、ピックアップ(GRJ79K)ともに販売価格は僅かながら下落し、全体の平均価格も微妙に下落(約2.5%)。

下落局面とまで言うには弱い動きだが、在庫の積み上がりを反映してか、ようやく上昇が一服したとは言えそうである。

個人的には300万円台が平均値になるくらいまで落ち着いてほしいけれど・・・

現状、300万円代に並ぶのは10万キロ超えと修理歴ありのクルマがほとんどである。

平均走行距離

そして再販ランクル70在庫車の平均走行距離。

前回まで順調に伸びていた走行距離だが、ここにきて謎の減少である。

販売開始から7年以上経過した車でありながら、在庫車のうち96台もが5万キロ未満の走行距離となっている。

当方の妄想レベルの推測では、価格上昇を売却の好機と捉えた走行距離の少ないライトユーザーが売却に動いた結果、走行距離の少ない在庫が増加したためではないだろうか。

高くても良ければ、程度のよい中古車を買う好機とも言えそうである。

ちなみに、前回も書いたが、新車時の再販ランクル70の販売価格が標準的なオプション設定と一定の値引きなどを踏まえて330〜400万円程度(諸費用込350〜420万円程度)だったと思われる。

こちらは前回も記載していた内容だが、あえて、今の相場で中古車を買うことを正当化することを試みるとすると、以下のような考え方があるだろう。

走行距離が4~5万キロのランクル70はまだまだ慣らし運転といっていい水準で車としての劣化(減価)はほとんどない(と無理やり思い込む。)。

2015年にランクル70を新車で購入し、約7年間、普通にナンバーをつけて維持すれば、105万円(少なく見て15万/年×7年)ほどの維持費がかかるので、再販当時、380万円で購入して今まで維持するのには、車両代込みで少なくとも495万円ほどが必要となる。

そうならば、今、譲り受ける車が495万円ほどであっても仕方ない。

その間に走って楽しんだ分は、適度な慣らし走行と手間賃と思えばいいので、今の相場で買うのは、特段大きな損をしているわけではないだろう。

実にテキトーな考え方であるが、こう考えて、気が済む人が一人でもいて、気持ちよく中古車を購入していただければ幸いである。

さて、この異常ともいえる価格高騰に水を差すことができるとすれば、やはり待望の国内再再販しかないのである。

いくら国内復活のために手間暇かかるとはいえ、今の状況であれば400万円半ばでも相当台数が売れるに違いないし、そうすることで中古車市場が300万円台に戻ってくれることも期待できる。

中古車業者に美味しい蜜を吸われまくっているばかりでいいのですかTOYOTA様、ここはひとつ半導体も少なく済みそうなランクル70の緊急国内供給による価格安定化という英断をお願いしたいところである。

価格帯別在庫台数

次に価格帯別にどの程度の数の再販ランクル70中古車が販売されているかを見ていくことにする。

2019年調査時の200万円代9台は夢の国レベル。今では300万円代ですら安いと思ってしまう状況である。

最大ボリュームゾーンは前回の476~500万円ゾーンから更に上昇して501万円以上の価格帯である。

在庫台数は大幅増であるが、実に70%以上が475万円以上に入るという状況は前回と変わらずである。

都道府県別在庫台数

続いて都道府県別の再販ランクル70在庫台数を見ていく。

今回は北海道が前回の3位からジャンプアップしてのトップである。

上位県はディーゼル規制の厳しいところが並ぶ中、まだディーゼル車に乗れる北海道がTOPになるのは意外。

やはりアウトドアに励むには好立地である上、冬場は雪道走行の機会も多い北海道ならではということだろうか。

コロナ前は海外投資家や別荘需要で地下上昇も著しかったようなので、経済力があり趣味を楽しむ層が増えている、なんてこともあるのかも知れない。

販売店シェア

最後に販売店のシェアを見ておきたい。

なんといっても、圧倒的なシェアを誇るのがSUV LAND。同系列のネクステージを含むと36%。

これらが現在の価格高止まりをある程度支配している印象は否めないが、一方、これらの回転重視の販売店は、ある程度の期間が経過した在庫車の値下げをすることも厭わないだけに、ここが値下げに動くと相場全体の流れが変わる可能性はある。

追加の79願望のある当方としては、そうなることを願うばかり。

ちなみに、中古車情報の中でデフロック有無が分かりにくいものが多い。

・オプション装備としてデフロック明記があるもの

・オプション装備に記載はないが画像にスイッチが映っているもの。

・画像にスイッチ位置が映っていないため有無が断定できないケース(運転席ハンドル付近を助手席側から撮影した画像)

これらの3ケースがあるので、せっかくランクル70を買うのなら、デフロックはあった方がよいのではないかとおもうので、オフロード走行するしないに関わらず、事前に確認することをおすすめしたい。

※GRJ76のスイッチ

まとめ


さて、今回は僅かながらランクル70中古車相場高騰が一息ついたというレポートとなった。

この先の展開は待望のランクル70国内再再販があるかどうか、新車供給の遅れがいつ頃回復するかなど、多くの要素に影響を受けるため、予想は不可。

やはり高いか、と買わない理由を見て買わないことに納得するも結構、

高いとはい、程度の良い中古車を選べる好機しと捉えて果敢に買うものよし、

複数台持っていて、いつか1台売ってやろうとワクワクするもよしである。

さて、この先はどうなるか、引き続き半年に1回程度調査を継続していくつもりなので、引き続きよろしくお願いしたいところである。

前回も最後に述べたが、再販ランクル70の盗難の話は今までほとんど聞いたことがないものの、価格高騰、希少化が進むと、今後発生する可能性もあるので、皆さん注意されたし。

また、この機会に愛車の価値を知ってみたい方は一括査定が便利。以前はランクル70非対応だったけれど今はしっかりリスト入り。手軽に使えるようになってるようです。

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「第6回 再販ランクル70 中古車相場動向調査レポート(2022年6月)」への2件のフィードバック

  1. どうもありがとうございました! 私はいつもあなたのウェブサイトの更新を見てうれしいです。

    1. ジェフリーさん
      ありがとうございます!
      これからもよろしくお願いします。

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