再販ランクル70 リーフサスペンションのブッシュDIY交換(後編)

運転席側シャックルブッシュ交換


シャックルブッシュは前回、交換した際、トヨタ純正のゴムブッシュに交換しており、見たところ、何も問題なさそうだし、助手席側はマフラーとの位置関係のせいで苦労必至なので、このままにしようか最後の最後まで迷った。

しかし、いずれは劣化するだろうし、せっかく取り寄せてあるTJMのブッシュを使わないのも勿体ない。黄色いブッシュも嫌いじゃない。

ということで、交換を決断。

見たところ何の問題もなさそうなゴムブッシュ(黒)

まずはシャックルの内側にあるナットを外す。

シャックル内側の2か所のナットを外しているところ

ナットを外して、プレートを抜くために、シャックルにテンションのかかっていない状態に調整する必要があるのだが、意外にもリーフ下のフロアジャッキがリーフを持ち上げないフリーの状態で外すことができた。

まずは内側のプレートを外す。手で外れるけれど、斜めになって外しにくい場合は、軽くゴムハンマーでたたけば外れる。

シャックル内側のプレートを外しているところ

続いて、ピン付きのプレートを引き抜く。

運転席側は何も難しいことなく、簡単に抜ける。

ピン付きのプレートを外したところ

あとはブッシュを引き抜く。ゴムブッシュは健在で、簡単に抜けてくれた。

ゴムブッシュを引き抜いているところ

外したTOYOTA純正ゴムブッシュは全く問題のない状態。ウレタンブッシュに交換するほうが、早く再交換時期が来そうな気がする・・・

いたって健全なTOYOTA純正ゴムブッシュ

ブッシュを外した穴はパーツクリーナーで掃除したあと、ブッシュ付属のシリコングリースを塗布しておく。

穴にシリコングリースを塗布しているところ

そこにシリコングリースを塗布したブッシュを取り付け。

新品のシャックルブッシュを取り付けたところ

あとはシャックルピンとプレートもパーツクリーナーで掃除したあとでシリコングリースを塗布。

シャックルをパーツクリーナーで清掃しているところ
シャックルにシリコングリースを塗布

そして、元の位置にシャックルを取り付け。

軽くゴムハンマーでたたくと簡単に入る。

シャックルをゴムハンマーでたたいているところ

次は内側のプレートを取り付け。

内側のプレートを取り付けているところ

最後に内側にボルトナットを取り付け。

内側のボルトナット取付後
ブッシュ交換後のシャックル

運転席側のシャックルブッシュ交換は前回同様、あっさりと完了。

助手席側シャックルブッシュ交換


前回、大変な思いをした助手席側のシャックルブッシュも、仕方ないので交換する。

まずは内側のプレートを外すのは特に問題なし。

シャックル内側のプレートを外したところ

続いて外側のピン付きプレートを外側へ引き抜く・・・ことはマフラーが邪魔でできない。わかってはいたけどウンザリする。

マフラーを外すとガスケットが再利用できないとか、なかなか面倒なことになるらしいので、そこはアンタッチャブル。

前回の経験で、とりあえず、ブッシュさえなければシャックルを傾けて引き抜くことができる。

内側のブッシュはシャックルを内側にスライドさせると飛び出して、内側に外すことができるので、あとは外側(マフラー側)のブッシュをいかに外すかが問題。

外側のピン付きプレートを外側に押し出すところ

ブッシュをマフラー側に押し出しては切断を繰り返すのも一つだが、まじまじ見ていると、ブッシュの頭の広いお皿部分を切り落とせば、シャックルを「内側⇔外側」に繰り返し動かすことで、内側に押し出されてくるのではないかという仮説が思い浮かぶ。

というわけで、まずはブッシュのお皿部分をカッターでカット。

ウレタンと違い、ゴムブッシュは切るのが大変なので、押し出す方法の選択は間違ってないような気もする。

ブッシュ頭のお皿部分をカッターでカットしているところ
カットした部分を取り除いているところ
上下のブッシュのお皿部分をカットしたあとの状態
カットしたブッシュのお皿部分

こちらのブッシュも何の問題もない状態だけれど、無残に切り刻んでしまった。

そして、内側のブッシュはシャックルで内側に押し出して取り外す。

(2分割の)内側のブッシュを引き抜くところ

何度となくゴムハンマーでシャックルブッシュを左右に繰り返し動かして、なんとか内側から残りのブッシュを取り出すことに成功。

それでも思ったよりかなり苦労したため、ようやく取り出した際の写真を撮り忘れてしまった・・・

ブッシュがなくなれば、下の写真のようにブッシュのあったスペースにピンを動かせるようになり、シャックルを傾けて、取り外すことができる。(これでもマフラーに少し当たるので、力づくで外している。)

外側のピン付きプレートを傾けて取り外しているところ

実はシャックルピンは前回、ボロボロブッシュのまま走り続けたことで根元から変形してしまっていた。

landcruiser70 シャックルブッシュDIY交換
前回の様子

しかし、今回、外してみたところ、再補正されたようで異常がわからない程度になっていた。

外したシャックルピンとブッシュ

一瞬このまま使おうかとも思ったけれど、変形による金属疲労もあるかもしれないし、シャックルもブッシュと合わせてJAOSから新品を1個取り寄せてあったので、この機会に新品に交換。

シャックルピン、ブッシュ、リーフの穴などにシリコングリースを塗布して、いざ取付。

装着する新品のシャックルとブッシュ

前回は装着に特に苦労した記憶も記録もないので、特に問題なくできると思ったのだけれど・・・

ブッシュをピンにセットしてから取付ようとしても、穴にブッシュをセットしてからピンを押し込もうとしても、とにかく、マフラーが干渉してどうにもならない。

考えてみれば外すのが大変なら、入れるのも大変ってのは当たり前なんだけど・・・

慌てて前回の作業の記事を見返すけれど、そこには何の苦労の記録もない。

もしかすると、前回、トヨタ純正ブッシュの長さを、このシャックル用に調整するために、2つのブッシュ(1組)のうち1つを短くカットしていたが、たまたま短い方がマフラー側にきていてすんなり入ったのかもしれない。

せっかく新品で取り付けるブッシュを切るのはいやだし、マフラーを弄る勇気はない。

一体どうすれば・・・すっかり途方に暮れて、へたり込んで考えては、気を取り直してトライしたりを繰り返すが、何度やってもダメなものはダメ。

この部分の作業にすでに2時間ほど使い、もう日没が迫ってきてしまった。まさか2度目もこれ程手間取るとは・・・

そこで、上下のピンを同時に穴に通すのはあきらめて、まずは上のピンだけ、何とか穴に差し込み、下側のピンはリーフのUボルトとプレートを外して、リーフが左右に動けるようにした上で、リーフを内側にスライドさせて下側のピンに入れる方法を試すことに。

まずは上側をゴムハンマーも使い、かなり強引にマフラーと取り付け部の隙間に押し込みなんとかブッシュとピンを穴に入れることに成功。

続いて下側もリーフを内側に大きくスライドさせて差し込むことに成功。

こうして書くとなんとも簡単そうだけれど、作業しているときはもう必死というか、瀕死というか、思い出したくない。

ここからは難しいことはなく、運転席側と同じ要領。

思いがけないところで、かなりの時間と体力をロスしたけれど、なんとか助手席側シャックルブッシュの交換が完了。

結果論だが、スプリングピンのブッシュ交換作業後、Uボルト取付前にこの作業をしていれば良かった。

かくしてすっかり日没になった駐車場で、車の横にへたり込みながらなんとか完成写真を撮影。

シャックルブッシュ交換後の状態

まとめ


すっかり暗くなり月夜に照らされるランクル70

精魂尽き果てた状態で、ようやく終えたリーフサスのブッシュ交換。

やはりシャックルブッシュに手を出すのはやめておけばよかったという後悔も時すでに遅し。

やり散らかした状態で寝るわけにもいかないので、暗闇の中ヘッドライトを装着してショックアブソーバーを取り付け、ジャッキから車を下ろし、工具などを後片付け。

朝9時に開始した作業。夕方はノンビリこの記録を書くつもりだったのが、終わったのは18時半。

コスパを考えると、割に合ってない気もするけれど、この経験はプライスレス。

本来は次はリーフを下ろして塗装したり緩衝材を交換したりするぞと意気込みたいところだが、当面先送りな気分。

普通、DIYを後押しする形になるようなこの手の記事だが、シャックルブッシュに関しては、おそらくDIYする人が減ってしまうのではないかと思われる、そのことが残念でならない。

最後にお決まりのフレーズ。安全な作業を実施するために自分なりに最善を尽くしていますが、完全ではありません。DIYは自己責任。本記事の内容にかかわらず、ご自身で実施する際は十分に検討の上、安全対策を施して実施してください。

 

「再販ランクル70 リーフサスペンションのブッシュDIY交換(後編)」への4件のフィードバック

  1. ブッシュの交換お疲れ様でした。
    作業終了後、放心状態のままシャワーを浴びて、その後ちょっと苦いビールを飲んだのかな、と思いました。
    シャックルのプレートを外した後、ブッシュの耳の部分に
    マイナスドライバーを差し込みスライドさせるきっかけをつくります。耳の部分を鷲掴みして左右上下、グリグリねじると抜けて来ると思います。CRCなどを少しだけ塗布するのも良いと思います。
    マフラーの取り付けは、ラバーマウント構造のパーツを使ってます。テールエンドを車両外側方向へ押すと(引っ張ると)10mm位はスライドすると思います。所長さまはジムに通われていると思いますので、20mm弱はスライドできると思います。シャックルの脱着の瞬間だけマフラーを押して作業スペースを確保してみて下さい。
    ラバーマウントのナットを外す場合、ネジ切れる事があります。スペアが有ると良いと思います。

    1. ↑矢印さん
      ラバーマウント構造・・・確かに見てみたところ、タフコートまみれの豆みたいなのがあるだけで、ナットだか何だか分かりませんでした。
      ラバーマウント構造とは、を検索してもよくわかりませんし、ねじ切れるとか面倒そうなので、やはり弄るのはやめて押すだけにします。
      やるとしてもあと5年先になることを願って記録だけは残しておきます。

  2. 大変お疲れ様でした。
    マフラーのマウントを緩めて自由度を確保する方法はできませんでしたか?
    それにしてもブッシュの壊れ具合が早期発見できて良かったです。
    ブッシュの材質を共通にしないと良くないのか・・・なら両方にも起きそうですよね。
    DIYでここまで出来るのは羨ましいです。

    1. hzj70mnuさん
      確かに!以前見た時に外せるステーらしきものが見つけられず、マフラーは動かせないと思い込んでたのですが、今日、確認したら近くにステーとナットらしきものがありましたので、今度試してみます。

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