再再販ランクル70の中古車を見て思うこと

再再販ランクル70の中古車(ほぼ未使用車)がチラホラ出てきている。

最初は、記事でも取り上げた1台。

どうやら、1000万円を超える価格で売却されたらしい。

そして、今は更に3台が販売されている状況。

出典:カーセンサー
出典:ヤフーオークション

オークションはまだ途中なのでわからないが、やはり1000万円以上が取引価格になるとみてよさそうな状況。

余計なオプションがなければ500万円台で入手可能な車なので、あっという間に2倍の価格になるというスゴイ状況。

これは、あのランクル300の中古車も十分に買える値段。

これを見て何を思うかは、人それぞれ。

転売目的の人が買えて、そうでない人が買えなくなっている状況がけしからん、と怒りの矛先をトヨタや転売する人に向ける人も多い。

しかし、例えば不動産業界では、転売で利益を得るのはごく普通のこと、というか、ほぼそれだけを生業とする企業が多くある。付加価値を付ける場合もあるが、右から左へ横流しする間に価格が高くなるケースも普通にある。(事業で税金をちゃんと納めているのと、個人所有の車を転がすのとは違う、と言えば違うが・・・)

値上がりする確約のない中(うまく買い手を見つけてから仕入れられるケースもあるが、それなりのノウハウを駆使)、その場合は、リスクをとって投資して、結果的に利益を得ているのであって、寝ていたわけではない。

そんな世界に慣れた自分としては、才覚で利益を得た人に何を言っても、できない自分が妬んでいるだけのような虚しさを感じてしまう。

もちろん、チケットのように法律(チケット転売不正禁止法※)により転売が規制されるものもあるし、法律がなくても社会通念上、悪いとされる転売全般を正しいというつもりはない。

※興行の振興を通じた文化及びスポーツの振興並びに国民の消費生活の安定に寄与するとともに、心豊かな国民生活の実現に資することを目的とする規制

例えば、生活必需品のトイレットペーパーや、コロナ禍でのマスクが買い占められて、本当に必要な人たちの手に渡らないような状況は是正されるべきものだと思える。

しかし少なくともランクル70(やランクル300)なんて嗜好品又は贅沢品だ。

ディーラーとの間で詐欺罪でも成立するのなら、しかるべき刑事処分が下されるだろうが、買えなかった一般庶民が転売している者に何か言えるのかというと・・・

人によって、どう感じるか、考えるか、色々あるだろう。

それを否定するつもりは毛頭ない。転売する人やトヨタに怒りをぶつけることで心穏やかに過ごせるのなら、それも全然ありだと思う。

だだ、結局、自分が感じるのは、今回のランクル70再再販の際に、優先的に売却してもらうことのできる立場にいなかった自分のふがいなさ、

ランクル70の母国でありながら、僅かな台数しか販売してもらえない弱体化した日本の住人であることの寂しさ、

そして、1000万円の車をポンっと買える財力がないことの寂しさ、

この3点に尽きる。

生まれ変わる予定はないが、もし生まれ変わることがあれば、アラブの石油商か有能な起業家を体験したいものだ。

「再再販ランクル70の中古車を見て思うこと」への2件のフィードバック

  1. くるまを操作する楽しさで長年70に乗ってきましたが、時代でしょうか、需要供給バランスからくる高騰化の波に70まで巻き込まれるとは思っていませんでした。転売ニュースを見ると寂しくなりますが、それも時代なのでしょうか。自分の70感はサラリーで購入可能、傷は気にせずEnjoy、圧倒的なトルク感、飽きない運転と楽しくなる旅、という基本は変わらず、これからも資産ではなく、相棒として人生を一緒に楽しみたいと思います。70 Lover, Priceless!

    1. ART104さん
      コメントありがとうございます。
      ランクル70も時代とともに変化していますね。
      キャンプはブームが去ったと言われているようですが、ランクル70もブームの部分がはがれてくれると少しは昔のようになるのでしょうかね・・・

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