2014年当時、再販ランクル70が発売された際、購入することには何の迷いもなかった。
同時期に販売されていたディーゼルプラド(151プラド)は選択肢にもならなかった(失礼)。
しかし、ふと、仮に「見た目はランクル70、中身はプラド」だったらどうなんだろう?
もし再販がその形だったとしたら、自分はどうしていたのだろうか?と思ってしまった?
買わない理由はあるのか?よくわからない。
ディーゼルプラドに試乗したご縁もあるので一応比較してみることにした。
まずは、カタログベースで再販ランクル70とディーゼルプラド(151プラド)を簡単に比較すると下の表のようになる。
項目 | 再販ランクル70バン | 151プラド(TZ-G) | |
性能等 | 車両型式 | GRJ76K | GDJ151W |
総重量(kg) | 2730 | 2685 | |
最小回転半径(m) | 6.3 | 5.8 | |
燃費 km/L | 6.6 | 11.2 | |
エンジン | 型式 | 1GR-FE | 1GD-FTV |
種類 | V型6気筒DOHC | 直列4気筒DOHC | |
燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | 軽油 | |
総排気量(L) | 3.955 | 2.754 | |
圧縮比 | 10.0 | 15.6 | |
最大出力(NET) | 170(231)/5200 | 130(177)/3400 | |
最大トルク(NET) | 360(36.7)/3800 | 450(45.9)/1600~2400 | |
燃料供給装置 | 電子制御式燃料噴射装置 | コモンレール式燃料噴射システム | |
燃料タンク容量 | 130 | 87 | |
寸法 | 全長(mm) | 4810 | 4760 |
全幅(mm) | 1870 | 1885 | |
全高(mm) | 1920 | 1835 | |
ホイールベース | 2730 | 2790 | |
トレッド(前) | 1555 | 1585 | |
トレッド(後) | 1460 | 1585 | |
最低地上高(mm) | 200 | 220 | |
室内長(mm) | 1725 | 2520 | |
室内幅(mm) | 1440 | 1565 | |
室内高(mm) | 1240 | 1240 | |
ステアリング等 | ステアリング | リサーキュレーティングボール式 | ラック&ピニオン式 |
サスペンション(前) | 車重式コイルスプリング | ダブルウィッシュボーン式独立懸架式コイルスプリング(KDSS・スタビライザー付) | |
サスペンション(後) | 車軸式半楕円リーフスプリング | トレーリングリンク車軸式エアスプリング(KDSS・スタビライザー付) | |
ブレーキ(前) | ベンチレーテッドディスク | ベンチレーテッドディスク | |
ブレーキ(後) | ベンチレーテッドディスク | ベンチレーテッドディスク | |
駆動方式 | 4輪駆動(パートタイム) | 4輪駆動(フルタイム) | |
変速比等 | トランスミッション | 5速マニュアル | フレックスロックアップ付スーパーインテリジェント6速AT<6SuperECT> |
第1速 | 4.529 | 3.600 | |
第2速 | 2.464 | 2.090 | |
第3速 | 1.490 | 1.488 | |
第4速 | 1.000 | 1.000 | |
第5速 | 0.881 | 0.687 | |
第6速 | ― | 0.580 | |
後退 | 4.313 | 3.732 | |
減速比 | 4.100 | 3.909 | |
副減速比(高) | 1.000 | 1.000 | |
副減速比(低) | 2.488 | 2.566 |
この表を見て、ランクル70とディーゼルプラドがあらゆる部分でことごとく違っていることだけはド素人にも一目瞭然。
なんせ、これだけ項目があって、同じなのは「室内高」、ブレーキ(前後)、変速比4速、副減速比(高)の4項目だけ。
今更だが間違いなく車として別物だ。
大雑把にいうと、最新機能を備えたディーゼルプラドも、質実剛健なランクル70も凄い。
でも、ディーゼルプラドの最新装備は70のコンセプトには合わない、ということになるのだろう。
詳しいことは分からないが、一応、主な項目を見てみると、当然ながら最大の違いはエンジン。
本格派の皆様待望の1HZディーゼルエンジンと、このプラドに搭載されたクリーンディーゼルエンジンが別物なのかどうか詳しいことは、よくわからない。
しかし、安い軽油、小さい排気量、低燃費でありながら、再販ランクル70の1GR(360N・m)以上のトルク(450N・m)を、低回転で出すのだから、さすがはディーゼルエンジンと言って良さそう。
サスペンションにしても、独立懸架式にKDSSなどの最新技術を組み合わせたディーゼルプラドの足回りは、それ自体ケチの付けどころはないのではないだろうか。
トランスミッションだって、いまどきのATにMTの操作で勝るのは容易じゃないと思われる。
「でも」となるのだろう。
結局のところ。
国内はさておき、ランクル70が使われている世界の環境を見れば、プラドに搭載されている最新の電子制御された機構は耐久性・メンテしやすさ、などの面でミスマッチということなのだろう。
そして、TOYOTAもメーカーとして妥協せず(余計な手間をかけず)本当のランクル70を再販したからこそ、今回は7100台超も売れたのだろう(し、7100台超しか売れなかったのだろう)。
最初の疑問、「見た目はランクル70で中身がディーゼルプラドだったらどうなんだろう?」に対する答えは、
「バカヤロぅ、そんなものは70じゃねぇ、買うわけねぇだろう。」が模範解答?
しかし正直、自分はクリーンディーゼルエンジンだけでなく、見た目がランクル70、中身が完全にプラドの形で行われていたと仮定して、模範解答どおり「買わなかった」とは即答できない・・・・・
逆(見た目プラド、、中身ランクル70)なら「買わない」と即答なんだけどなぁ・・・
まぁ、見た目以外全部プラドは極端だとしても、クリーンディーゼルエンジン搭載のランクル70はあっても良かったんじゃないのかな?
プラドのように両方設定があったら、やっぱりそちらも相当売れたんじゃないかなぁ。
こんな仮の話をしても仕方ないんだけど、ふと思ったので、悪しからず。
⭐︎2015年にこんな記事を書いていたところ2023年にまさかの??