まえおき
とある読者の方から質問(相談)をいただいた。
これは難しい。
トヨタの狙いどおり、再販ランクル70の中古車相場もある意味正常化(ここ数年の高騰以前を正常と勝手に呼んでいるだけ)に向かっていることで、その難しさは増すばかり。
あまりの悩ましさ故か、この記事を書き終わって読み返しても、何のまとまりもない、悩みの披露になってしまっている。
唯一、これまで皆様からいただいたトラブル情報をまとめた部分だけは少し意味があるものになっているかもしれない・・・
まぁ、せっかく書いたし、とりあえず公開。
※〜2004丸目ランクル70は選択肢としてません。話をシンプルにするためと、登録エリアが限られる事。「迷い無し一択」という回答ばかりと容易に想像がつくから、といった理由です。
両者の比較
今、どちらか一台を買うことができるとして、まさに再再販ランクル70が登場するかと世間がワクワクしているタイミングで、再販ランクル70バンを買うのは、なかなか思い切った決断。
決断前に考慮され得る両者の相違点を挙げてみる。
※思いつくままなので色々なものがごちゃ混ぜ。悪しからず。
視点 | 再販ランクル70中古(2014年・2015年式) | 再再販ランクル70(新車)(※はプラドから推測) |
エンジン | 4Lガソリン | 2.8Lディーゼルターボ |
ミッション | MT | AT |
顔 | 角目 | 丸目 |
車検 | 毎年 | 新車時3年有効(以後2年) |
自動車税 | 16,000円/年 | 50,000円/年(2年目以降)※ |
重量税 | 12,300円/年 | 20,500円/年(41,000円/2年)※ |
自賠責保険 | 19,120円/年 | 10,005円/年(20,010円/24ヵ月)※ |
任意保険 | 貨物車で非対応ネット損保もあり若干コスト↑ | 乗用車ならばネット損保フル活用可能でコスト↓ |
経年劣化メンテ(EGオイル等除く) | 相当程度覚悟が必要 | 当面はほとんど不要 |
故障 | 下記事例等参照 | 当面はほとんどないはず |
乗出し価格 | 330万円~(現時点) | 約450~ |
燃費 | 6.6km/L | 11.8km/L※ |
燃料 | ハイオク |
軽油 |
アドブルー | 不要 | 必要(約0.37円/km?) |
最新安全性能 | ― |
セーフティセンス付 |
種類 | 貨物車 | 乗用車 |
チョイ乗り | ― | 不向き(再生処理増加) |
(注)再再販ランクル70の仕様は想像で、こうなるという明確な根拠はありません。
どちらを買うか迷うことができるのは、絶対的なこだわり項目(例えばMT必須とか)がない人のみ。
これら複数の相違点を踏まえてどう判断するか、あまりに項目が多すぎて悩ましいにも程がある。
再販ランクル70の故障(疑い含む)
再販ランクル70は2014年から1年間の期間限定販売。
自分は新車気分が抜けないが、今年の夏で早い車だと10年モノになる。
走行距離は人それぞれだが、10万キロを超えるケースも少なくない時期。
これまでに自分の車に関して起こった故障を改めて振り返るとたった一つあった。
雨漏り
(故障の類。フェンダー付近シーリング亀裂)
その他は経年劣化に伴う以下のメンテナンスがあった程度。
タイヤ交換、オイル交換、ブレーキパッド交換、ワイパーゴム交換など通常のメンテナンスも経年劣化によるものだし、車検時に交換してもらっているものもある。下に挙げたものはごく一部だが、記事化しているものは参考まで掲載。
エアコンパネル内、電球玉切れ
ドアベルトモールディング劣化による窓動作不良
バッテリー交換
10年近く乗って、DIYで余計なヘマをしたのが原因ではない、故障と言える故障は雨漏りだけ。
ランクル70どうこうというより、国産車、トヨタ車の凄さなのだとは思うが、ホントに少ない。
では、他のオーナーさんはどうか。
これまでに寄せられたトラブル情報を以下に掲載する。
もちろん、誰も当方に報告する義務もなく、善意で情報提供いただいたものだけなので、ごく一部だと思われる。
ただ、氷山の一角というほど、他にトラブルが多いとも思えない。
クラッチトラブル
コメント欄を見ると分かるとおり、複数の同様の経験者がいる模様。
デフロックスイッチトラブル
こちらも複数の経験者がいる模様。
クラッチペダル異音
燃料ポンプ配線焦げ→セル空回り
こちらは2例の報告があった。コメント欄を見ると分かるとおり、他にも同様の経験者がいる模様。
TACO TICK
エンジン付近からの「チチチチ」という異音。再販ランクル70と同じ1GRエンジンを搭載したタコマで有名?なものでこのネーミングらしい。
トランスファーオイル漏れ
複数の同様の経験者がいる模様。ただ、こちらは純正品以外のオイルへの交換者に発生している可能性も。
低速での異音
イマイチ原因がはっきりしていないが、情報があったものなので掲載。
走行中のカコカコ音
イマイチ原因がはっきりしていないが、情報があったものなので掲載。
まとめ
冒頭書いたとおり、この選択は自分にとっては究極の選択で、悩ましい限り。
中古車にかかるコストは車の状態次第で大きく変わる。
故障有無、発生可能性は中古車選びの重大な関心事の一つであり、かつ中古車選びにおける大きな不確定要素。
少なくとも当方の愛車ランクル70では、走行不能になるトラブルは無し。
約10年の年月を考えれば本当に故障の少ない良い車。(思い返せばランクル80時代も20年落ちでもそんなトラブルは皆無だった。)
とはいえ、まもなく10年以上経過する再販ランクル70の中古車を購入する場合は、経年劣化に伴う各種消耗品パーツ交換が発生することは当然。
そして、トラブルも新車に比べれば発生する可能性が高いことは否定できない。
仮に再販ランクル70を再再販ランクル70より100万円安く買っても、再再販新車は3年間車検不要、その他メンテナンスの発生リスクの差などを考えると、お得と言えるかどうかは運次第。
激しいクロカン走行した車はメンテナンスが早く必要になる可能性が高いだろうし、沿岸部(自分の車がまさにそう)や雪国で使われた車は錆が発生する可能性が高くなる。
しかし、中古車店に並んでいる車はお化粧されていることも多く、少し見た程度で、過去の使用状況、環境を推測するのは簡単なケースばかりではない。
長く中古車に乗った経験では、走行中の僅かな異音に耳ダンボになることもあったし、一度故障が発生すると、その後も疑心暗鬼になり楽しいはずの愛車ドライブに少しケチがついたりもする。
再販ランクル70の中古車に関していえば、少なくとも再販ランクル70から再再販車への買い替えも相当程度見込まれる。
それにより在庫が増える可能性はある。
再再販ランクル70の様子見で再販ランクル70の需要低迷は少し続きそうな気もする。
しかし、もしかするとMTかつ年式も元祖丸目ランクル70に比べると10年新しく、パワフルな1GRエンジンの再販ランクル70バン(GRJ76K)の価値が再評価され、国内約5000台しかない希少性も反映して価格が再上昇する可能性も否定できない。
とまぁ、考えれば考えるほど答えは闇の中。
つまるところ、家も車も中古はこの世に2つと同じものがない一品モノ。
ピンときたらそれが逸品。
思い切って買うのみ?
それに尽きる気がしなくもなくもなくもない。
以上。
なんともまとまりのない文章を長々と書いてしまったなぁ・・・お読みいただいた方にいつもにまして感謝。