感謝しかない
ランクル70の再再販が正式に公表され、日本中が歓喜に湧いている(妄想)。
事前には色々なウワサ、要望があったが、結局、2019年7月のネットネットニュース、2022年1月の匿名情報など初期の情報どおり150プラドに搭載されている1GDクリーンディーゼルエンジンが搭載され、ATのみ設定されることが確定した。
雑に言うと150系プラド(クリーンディーゼル)のエンジン、ミッションを再販ランクル70に移植したようなもの。(後掲の比較表参照)
唯一、想定外だったのはフロントフェイスの本気の丸目化。
今回の再再販ランクル70の設定についての小鑓氏の発言やインタビュー記事によれば、ランクル70は僻地で旧車の部品を流用して修理できる必要があるため、基本的な車体・駆動系(ラダーフレーム、トレッドなど)は変えられない部分として極力残した。どうしても環境性能に順応しなければならないエンジンは変更。安全基準に対応するためにボンネットの厚みを変更したのだとか。
そして、ボンネットの変更の機会を捉えてファンからの要望の多い丸目フェイスに変更したということだろう。
ランクルちゃんねるの公開した同氏のインタビュー映像を見ると、2度目の再販がいかにイレギュラーで、大変な苦労の産物であるかを感じる事ができる。
さらには継続販売することにかけるTOYOTAの意気込みも感じられる。
株式会社は営利社団法人だと知ってからというもの、企業活動を利益追求というベクトルだけで理解してきたが、今回のランクル70再再販はそれ以外の要素もあるのかも、とさえ思わされる出来事。
当方としては今回のランクル70再再販に関してTOYOTAには感謝しかない。
以下は、こんなに有難い再再販の大英断なのに、まぁだ「1VDだったら・・・」「MTがあったら・・・」というコメントも多く見かけるので、望みを断ち切るべく書いてみた。
なぜ断ち切るなんて余計なお世話の行動に出るのか意味不明だが、「もういいじゃん」感が日に日に強まり我慢できなくなってきた。勢いあまってディスり気味かもしれないので、お前如きに言われたくないわ、となる方は→コチラにでも移動願います。
エンジンは1GDで確定!!
1GDエンジン搭載は全体的には歓迎されている印象を受ける。
もう少しネガティブな反応が多く見られるかと思ったがこれは少し意外だ。もちろんアドブルーがどうのという意見はなくなりはしないが、「ディーゼル」の魅力がそれに勝るのだろう。
それでもまだ相変わらずV8の1VDディーゼルエンジン待望論もくすぶっている。
国内は1GDって決まったんだって!
オーストラリアでは再再販型に1VD搭載モデルもあるようで、待望論が勢い付く要素となるのだろう。
しかし、国内向けが1GDになったのはコスト面の問題(再販の時も検討されたがコスト面で断念したと小鑓氏が語っている)。
これはもはや日本の国力(国民の経済力)の問題。
高くてもドンドン売れるなら投入しないはずがない。
1VDを搭載したのでは、日本のランクル70ファン層の買える金額に収まらないとTOYOTAが判断したのだ。
もう諦めよ。無理だよ・・・
もちろん誰も買うことを強制していないのだから、気に入らなければ買わなければいい。
お金持ちなら海外仕様を並行輸入業者から買うか、個人輸入すればいい。
国内仕様は1GDなんだよ。
ミッションはATで確定!!
そしてエンジン以上に今回の再再販ランクル70について残念との意見が多いのは国内はオートマのみ投入という点だ。
(これは自分もウジウジ考えてしまうので、自分に向けてという面もある。)
確かに海外向けにMTがあるのに何故?との疑問は湧く。
海外向けに製造してるなら併売してくれれば良いだけなのに?
そもそも今回、オートマを投入する理由は、日本で新規に自動車運転免許を取得する人の約7割がオートマ限定免許を選択しており、オートマ導入によりマーケットが格段に大きくなることがある。
そして、以前は信頼性が不安視されたオートマも近年は信頼性が高まっている(小鑓氏インタビュー記事)。
また、オーストラリアなど海外でもオートマのニーズが高まっている事を受けてのこと。
あるネット記事では小鑓氏が、海外でもオートマの方が人気があるとまで語っている。
では、オートマの設定は必要だとしても、マニュアルを併売できない理由はあるのか?
この点については、国内MT投入の可能性を問われた小鑓氏が「それはどうですかねぇ……海外モデルにはありますからね……」と言葉を濁している。
この点ばかりは専ら大人の事情で、顧客目線、ファンサービスではうまく説明できる理由はないのではなかろうか?
当方の邪推かもしれないが、元々マーケットの小さい日本国内で少しでも多くのランクル70を販売するための販売戦略のように思える。
最初にオートマのみ販売すれば「マニュアルが1番欲しいが、オートマでも已むなし」という人はオートマ車を買う。
その後、マニュアルを販売すればマニュアルしか欲しくない人に加えて、一度はオートマを買ったがマニュアルに買い換える人にも販売できる。
買い替えない人もいる事を考えれば、それが果たして何台多く販売する事に繋がるか、非常に小さな話で、見当違いのような気もする・・・
しかし、元々それほど沢山売れる車ではないランクル70を再再販するには、そんな小さな工夫もコツコツしますと言わなければいけなかった大人の事情があるのでは、などと妄想。
以前のようにドンドン納車が進む状況ならば、MT導入まで待てば良いだけだし、待ちきれなければ我慢してオートマを買えば良いだけ、とユーザーサイドがユッタリ構えられたので、そんな小賢しい手法は通用しなかった。
しかし、今は納車まで数年待ちも当たり前。
下手すると納車が進むまでオーダーストップなんてことも起こるご時世。
ノンビリ構えてると免許返納のお年頃、は言い過ぎとしても下手すれば4、5年待ちぼうけになりかねず、今買えるものを買うしかない、という状況になりやすい。
というわけで、ダラダラと講釈垂れたが、結局のところ、再再販ランクル70に興味があるなら当面はMTの事は忘れてATを楽しむしかないってこと。
もちろん、それなら「要らん」という人はそれでいい。
財力があるなら海外仕様を並行輸入業者から買うか、個人輸入すればいい。
まとめ
というわけで、感謝までは良かったが、そのあとは、何のための記事だかよく分からないことを書き殴った感じだ。最近、ストレスが多い生活だからかなぁ・・・
あっ、最後にもう一つあった!
TOYOTAがランクル70だと言ってるんだから、プラドじゃないから!名前はメーカーが付けます!

あぁ、ちょっとスッキリした。
でも待てよ、2014年再販のとき、ナローがなんで無いんだ、ナローが何で無いんだって、しつこく言い続けてた輩がいたなぁ・・・
(参考)再販70vs150プラド比較
カタログベースで再販ランクル70と1GDクリーンディーゼルエンジンを搭載するプラド(151プラド)を簡単に比較
項目 | 再販ランクル70バン | 151プラド(TZ-G) | |
性能等 | 車両型式 | GRJ76K | GDJ151W |
総重量(kg) | 2730 | 2685 | |
最小回転半径(m) | 6.3 | 5.8 | |
燃費 km/L | 6.6 | 11.2 | |
エンジン | 型式 | 1GR-FE | 1GD-FTV |
種類 | V型6気筒DOHC | 直列4気筒DOHC | |
燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | 軽油 | |
総排気量(L) | 3.955 | 2.754 | |
圧縮比 | 10.0 | 15.6 | |
最大出力(NET) | 170(231)/5200 | 130(177)/3400 | |
最大トルク(NET) | 360(36.7)/3800 | 450(45.9)/1600~2400 | |
燃料供給装置 | 電子制御式燃料噴射装置 | コモンレール式燃料噴射システム | |
燃料タンク容量 | 130 | 87 | |
寸法 | 全長(mm) | 4810 | 4760 |
全幅(mm) | 1870 | 1885 | |
全高(mm) | 1920 | 1835 | |
ホイールベース | 2730 | 2790 | |
トレッド(前) | 1555 | 1585 | |
トレッド(後) | 1460 | 1585 | |
最低地上高(mm) | 200 | 220 | |
室内長(mm) | 1725 | 2520 | |
室内幅(mm) | 1440 | 1565 | |
室内高(mm) | 1240 | 1240 | |
ステアリング等 | ステアリング | リサーキュレーティングボール式 | ラック&ピニオン式 |
サスペンション(前) | 車重式コイルスプリング | ダブルウィッシュボーン式独立懸架式コイルスプリング(KDSS・スタビライザー付) | |
サスペンション(後) | 車軸式半楕円リーフスプリング | トレーリングリンク車軸式エアスプリング(KDSS・スタビライザー付) | |
ブレーキ(前) | ベンチレーテッドディスク | ベンチレーテッドディスク | |
ブレーキ(後) | ベンチレーテッドディスク | ベンチレーテッドディスク | |
駆動方式 | 4輪駆動(パートタイム) | 4輪駆動(フルタイム) | |
変速比等 | トランスミッション | 5速マニュアル | フレックスロックアップ付スーパーインテリジェント6速AT<6SuperECT> |
第1速 | 4.529 | 3.600 | |
第2速 | 2.464 | 2.090 | |
第3速 | 1.490 | 1.488 | |
第4速 | 1.000 | 1.000 | |
第5速 | 0.881 | 0.687 | |
第6速 | ― | 0.580 | |
後退 | 4.313 | 3.732 | |
減速比 | 4.100 | 3.909 | |
副減速比(高) | 1.000 | 1.000 | |
副減速比(低) | 2.488 | 2.566 |
これだけの項目があって、同じなのは「室内高」、ブレーキ(前後)、変速比4速、副減速比(高)の4項目だけ。
この2車種がいかに違う特性を持った車かが分かる。
これらに加えて、ランクル70の内装は質実剛健という言葉でポジティブに表現されることもあるが、質素簡潔な内装(ファブリックシート、ドリンクホルダー1個など)と電装(マニュアルエアコン、マップランプなし、窓UPオートなし、クルコン無しなど)。
対照的にプラドは内装、電装において最新のものを取り入れて快適性も追求するモデルとなっている。
これがランクル70はヘビーデューティ、プラドはライトデューティと位置付けられる所以。